個人向け国債(変動10年)の長所・短所

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個人向け国債(変動10年)の金融商品としての長所・短所をおさらいしておきたい。あと、日本国債は大丈夫なのかについても少し考えたい。

テキストは、個人投資家向け投資本の名著、吉本佳生『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか』(光文社新書)。


長所……インフレに強い

日本国債(10年物)の金利の動きに応じて半年ごとに変動する。通常の日本国債(10年物)は金利が決定すると10年後の満期まで金利は変わらない。これだと、国債購入後に金利が上がれば損をする場合がある。

個人向け国債(変動10年)は半年ごとに金利が変動する。よって、購入後に金利が上がれば、個人向け国債(変動10年)の金利も上がる。これがインフレに強い理由。

例えば、最近発行された個人向け国債(変動10年・第54回)の初回の金利は0.34%(税引き後金利:0.2709290%) 。

0.34%という金利は日本国債(10年物)の金利(0.52%)を基準金利として決定したから。

計算式は、基準金利×0.66=0.52×0.66≒0.34 ※小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻み。

もしインフレが進んで金利が上がり、次回の金利を決めるときの基準金利が1.00%に上がっていたとすると、金利は1.00×0.66=0.66%。

0.34%から0.66%に金利が上がる。

逆に、基準金利が下がったとしても最低金利0.05%が保証される。金利が0.05%未満には絶対にならない、というのも利点。

短所……中途換金するのにコストがかかる

個人向け国債(変動10年)は、発行から1年経過すれば中途換金できるが、コストがかかる。これは仕方のない事で、中途換金コストがゼロだったら、買い手に一方的に有利な投資になってしまう。国債の買い手が負けそうになったら好きなときに投資を「なかったこと」にできるというワガママな金融商品になってしまう。

コストの計算式は、

額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額(直前2回分の各利子[税引前]相当額×0.79685)

具体的な金額は財務省HPでシミュレーションできる。

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日本国債は大丈夫なのか?


日本国債の残高は1,000兆円を超えると言われ、将来的に国債が発行できなくなったり利払ができなくなったりして日本政府の財政がヤバイのではないか、という心配がある。

将来のことは誰にもわからないが、もし日本国債がヤバイのであれば、金利が急上昇したりするはず。

それに、借金しているのは日本政府であり、日本国民は「金貸し」の立場だ。「闇金ウシジマくん」で言えば、日本国民はウシジマだ。

ドストエフスキー『罪と罰』で言えば、日本政府が金欠の大学生ラスコーリニコフで、日本国民は金貸しで守銭奴の老婆だ(彼女はラスコーリニコフに殺されるが・・・)。

「借りた金は返す、これ世間の常識やで」(難波金融伝・ミナミの帝王)

という常識が通用しない世の中になればどうなるかわからないけど、日本国債はそう簡単に破綻しないと思う。

講演や著書などを通じて、日本政府の財政破綻について警告する人の中には、それで不安を煽って、じつはみなさんの資産を騙し取ろうとしている人もいるようです。すべての人がそうだとは思いませんが、そういった詐欺師の誰もが「私こそがみなさんの本当の味方です」と主張するでしょうから、素直に信じてはいけません。

本書p.287


日本国債の破綻より、詐欺師にひっかかって財産を失う可能性の方が高い。

必要以上に怖がることが、財産を失う一番の原因かもしれない。

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