法人税が減税されたら給料が下がる?

日本国内の法人税が2015年度から徐々に下がって20%台になる予定だ。

法人税が減税されて、浮いたお金は社員の給与アップのために使われる……という甘い話ではないようだ。

いくら投資で稼いでも、給与減と増税でもっていかれたら「何をしているのかわからない」ということになる。投資知識は豊富なのに税金に恐ろしく鈍感な人が多いと感じる。

大村大次郎『決算書の9割は嘘である』 (幻冬舎新書)によると、

法人税の減税はサラリーマンの首を絞める

p.34



法人税が減税されると、最悪、減税された会社で働いているサラリーマンの給料が下がるというのだ。

カラクリはこうだ。

法人税というのは、企業の利益に対してかかってくるものです。だから、もし法人税が減税されれば、会社は株主のためになるべく多くの利益を残そうとします。利益というのは、売上から経費を差し引いたものです。利益を多く残そうとするならば、売上を伸ばすか、経費を下げるしかありません

p.35


例えば、法人税が40%から30%に下がったとする。

売上が1億円、経費が9千万円とする。

税引前の利益は、1億円 – 9千万円 = 1千万円

1千万円に課せられる法人税は400万円から300万円に減税され、100万円の減税効果がある。

ここで、この会社の経営者は考える「もっと減税効果を上げるにはどうすればいいか?」

方法は2つ。

①売上を増やす
②経費を減らす

これを、「社員側の言葉」で言い換えると

①仕事量が増える
②給料が減る

①②の方法を採用して、

売上が1億5千万円(前年比+5千万円)、経費が8千万円(前年比▲1千万円)になったとする。

税引前の利益は、1億5千万円 – 8千万円 = 7千万円。

7千万円にかかる法人税は、40%なら2,800万円、30%なら2,100万円。

減税効果は、2,800万円 – 2,100万円 = 700万円。

つまり、法人税を減税すると、会社は社員の仕事量を増やして、給料を下げたくなる

本書によると、法人税が1999年に大幅に下がって以降、サラリーマン全体の給料は下がり続けているという。

知らない間に、法人税は減税されまくっている。

サラリーマンの給料とは逆に上がり続けているのは「株主への配当」だ。

企業の利益の配分方法は3つある。

①内部留保(会社にお金を残して再投資、会社の金庫にお金を積んでおくわけではない)
②役員報酬
③株主への配当

おそらく、これらは今回の法人税減税後も上がり続けるだろう。

サラリーマンが株式投資するというのは「増えた税と下がった給料を配当で取り戻すという行為」となる。

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