株式投資と集団的自衛権

集団的自衛権の行使を限定的に容認する安保法制が衆議院を通過した。

「集団的自衛権」というのを個人投資家なりに解釈してみた。

マスコミの論調では、

「安倍政権が戦後初めて集団的自衛権を容認して自衛隊を海外派兵できるようにした。日本国憲法9条では個別的自衛権の行使しか認めていないのに。憲法違反だ」

というのが多い。本当だろうか。

3日ほどで付け焼刃的に勉強した程度だが、集団的自衛権について次のように認識した。

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集団的自衛権の解釈

集団的自衛権は個別的自衛権も含め、独立国ならすべての国家が持っている権利だ(国連憲章)。

日米安全保障条約というのは加盟国が集団的自衛権を行使することで成立している。

日本政府の集団的自衛権の認識については、次のようになっている。

日本は独立国なので、集団的自衛権も個別的自衛権も完全に持つが、肝心の軍備を持たないので海外派兵なんてやってはいけない」(昭和26(1951)年11月7日 西村熊雄外務省条約局長答弁)。

日本は独立国であるから集団的自衛権も個別的自衛権も完全に持つ。しかし、憲法第9条により自発的に自衛権を行使する最も有効な手段である軍備を一切持たないことにし、交戦者の立場に立たないことにしたのだから、憲法を堅持する限り、ご懸念のようなこと〔警察予備隊の朝鮮戦線派遣〕は断じてないし、他国が日本に要請することもない。

当時は朝鮮戦争まっただ中だ。日本にはまだ自衛隊はなく警察予備隊の時代だ。警察予備隊のような軽装備で朝鮮半島に行くなんて無謀だからダメということなのだろう。

最新の政府の憲法解釈によると「集団的自衛権は持っているが憲法の制約上行使できないと考える」となっている(昭和56(1981)年5月29日 政府答弁書)。

引用すると、

国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有しているものとされている。我が国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されないと考えている。

今回、安倍政権は憲法解釈を変えて「日本は独立国なので集団的自衛権を持っている。だから集団的自衛権の行使を容認する」とした。

憲法9条の解釈の変遷を見ると、政府はそのときの国際情勢で条文の解釈を変えていることがわかる。

安倍政権もそのひとつにすぎないということだ。つまり、昭和56年5月29日の政府答弁を変更し、集団的自衛権を容認する、ただし憲法上許容される枠内で。

国際法上は、国連憲章と日米安全保障条約で集団的自衛権を以前からずっと行使していることになっている(日本国内には国連軍指定基地、米軍基地がある)。

しかし、国内向けの説明では「憲法9条の制約上、集団的自衛権は持っているが行使できない」となっている。

国外と国内で集団的自衛権の認識が食い違うという変な状態になっている。

憲法9条の条文と国際法を厳守して「集団的自衛権を行使しない」としたら、「国連脱退、日米安全保障条約解消」となる。憲法9条を守る上での2大障害が国連加盟と日米安全保障条約だからだ。軍事面で外国との関わりをなくせば、国連PKOや海賊退治に呼ばれることもなく、アメリカの戦争に巻き込まれることはない。もしくは、軍事権を完全放棄して、プエルトリコのようなアメリカの自治領となるという方法も……。

だが、リアリティがない。

株式投資に例えると

わたしは一応個人投資家なので、株式投資に例えてみた。

以下、例え話。

「株式投資」は投資家なら誰にでも認められる固有の権利だ。

しかし、わたしの祖父は過去に株で大損した経験があり、我が家の家訓では「ハイリスクな株式投資は禁止」となってる。

日本はいままでデフレ不況で株価が低迷していて、とても株式投資では儲かりそうになかったから「家訓に従い、株式投資はしない」というマイルールを設けてきた。

しかし、最近アベノミクスで株価が上がってきて株式投資で儲かる可能性が高まってきた。かつ、インフレも予想されるから従来のように銀行預金だけでは資産は守れない。

いままで封印してきた「株式投資」も選択肢に入れないといけない。

そこで、

「株式投資は投資家固有の権利だから株式投資は容認する、しかし買うのは低リスクな優良銘柄に限るから家訓には背かない」

とルールを変えた。

すると家族から「株なんてリスクが高すぎる!家訓違反だ!」と猛反発がまきおこった。

貯金のほんの一部を株式投資に回すだけだし、経済情勢に応じて適切な資産運用方法を選択しただけなのに……。

どうしよう。

<集団的自衛権の勉強のために読んだ本、資料>
憲法第9条と集団的自衛権―国会答弁から集団的自衛権解釈の変遷を見る―(国立国会図書館 「レファレンス 平成23年11月号」)

🔻安保法制でこんな論戦があるといいな

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