日本企業の給料は「能力」ではなく「必要経費」で決まる。つまり、独身の若手社員より50代の既婚社員の方が給料が高い理由は、能力が高いからではなくて生存のための必要経費がかかるから。
(給料の決まり方については、木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)』を参照)
勤続年数が増えてくると、結婚、出産、マイホーム、子育て、教育と莫大な固定費がのしかかってくる、というのが「世間の相場」だ。
この「世間の相場」を逆手に取って、「結婚、出産、マイホーム、子育て、教育」にかかるお金をすべて金融資産として蓄財して運用したら、定年まで働く必要なんてないんじゃねぇの?
これが、もっとも簡単で確実な早期リタイア戦略だ。
「早朝から深夜まで働け。休日も働け。残業は申請するな。有給も一切消化してはならない。」で
サラリーマンを辞めるだけでお金に困ったり、何千万円ものローンがあれば、「早朝から深夜まで働け。休日も働け。残業は申請するな。有給も一切消化してはならない。」という環境に身を置くしかない。
わたしが上司から「マンションを買え」と言われて断ったのは、このような奴隷になりたくなかったからだ。
と書いたように、定年まで働かないといけない理由は「借金を背負わされる」からだ。
「早期リタイア資金のために家族やマイホームをあきらめるのはいやだ」、という人もいるだろうから、万人におすすめの戦略ではない。しかし、よほど大金持ちでもなければ、何かを実現するためには何かをあきらめなければならない。