佐藤優著『インテリジェンス人生相談 復興編』を読んだ。
「不採用続きで約10年無職」という人からの相談の回答に、妙に納得した。
相談者は、10年間ハローワークに通って仕事を探すが採用されないという人だ。
履歴書を送っても不採用で返ってくるらしい。
回答はこうだ。
応募して、蹴られるているということは、リンゴマン(注:相談者のペンネーム)さんの顔に「僕はとりあえず食べていくことができるから、採用されなくてもいいのだ」と書いてあるからです。まじめに働いてくれる雰囲気がない人を採用することは、絶対にありえません。あなたは33歳なので、えり好みしなければ仕事は必ずあります。心の底で「まだ何とかなる。仕事をしなくても大丈夫」と決めているのだと思います。
つまり、相談者の顔だったり履歴書に「私は仕事をしなくても生きていけるのだ」というオーラが出ているのだと思う。
当面生活できるだけの貯金があったり、親の支援が受けられるなどの理由でお金に困らなければ、履歴書の写真に「働かなくてもOK」という雰囲気が出てしまう。
本人は気づかなくても「やる気なしオーラ」は人事担当者に察知される。
資金に余裕があれば、まじめに仕事を探そうという気持ちは湧いてこないだろう。
本業で十分食べていけるサラリーマンが副業をしようと思わないのと同じ心理だ。
今の稼ぎで食べていけそうにないとき、やっと重い腰を上げる。
本書は、仕事が見つからない場合の解決方法や、暇な時間の活用方法をはじめ、人生全般に活用できる実用書となっている。