ふるさと納税はお得なのか?
ふるさと納税で自治体に1万円寄付したら1万5千円相当の商品をもらえるとする(見返りがある「寄付」というのは言葉としておかしいが)。
寄付した人は5千円お得だ。
この5千円は誰が負担しているのだろう?
それは「ふるさと納税を利用していない納税者」だ。
「ふるさと納税を利用しない納税者」が「ふるさと納税で寄付した納税者」に寄付するというシステムだ。
「ふるさと納税制度」というのは制度を利用しない人が寄付させられているという仕組み、と考えれば納得できる。
別に「ふるさと納税制度」が悪いという意味ではない。すべての税の仕組みというのはこういうものなのだ(税だけではなく年金制度、保険制度も)。例えば、生命保険の加入者が全員死亡して受取人が保険金を請求したら保険会社が倒産する。
もし納税者全員がふるさと納税制度を利用すればどうなるか?
制度がパンクするので、増税か国債の発行で財源をひねり出すしかない。
つまり、納税者がみな納税額に見合う対価を要求すると、財政が崩壊するというお話。