いくつかのセミリタイアブログで話題になっていた日経ビジネスの記事「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路」(2017.3.23)を読んだ。
参照日経BPの記事「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路」が酷すぎる件(2017.3.26 新・高等遊民の備忘録)
※※
記事のタイトルと見出しだけ読めば「貯蓄を1億円持っていても40~50代で早期リタイアするのは無理」と暗示しているように思える。
ちなみに、わたしは株などのリスク資産に1億円もまわせるような貯蓄を持っていない。
40代で早期リタイアするには1億円でも無理なのか?
ちょっと、退職するのは早すぎた?
1億円あっても会社を辞めてはいけない?
記事によると、1億円でも早期リタイアできない理由は次のとおりだ。
理由1:資産を1億円も持っているような人は、年収2,000万円レベルの生活をしているはず。つまり、「高額消費生活」にどっぷりとつかっているはずだ。
今の時代に40~50代で1億円の資産を貯めるには、2000万円以上の年収を何年にも渡って続けなければ難しいと思います。そういう人たちは貯金額も多いですが、消費額も多い。
理由2:年収2,000万円クラスの生活レベルの人が早期リタイアして急に清貧(支出額を極端に下げる)になるのは難しい。年間支出が900万円を下回るとかなり不満がたまるはず。
だから、1億円あったとしても早期リタイアするのはやめたほうがいい。
まとめると、1億円持っているような人は生活が派手だから、快適に生活するには少なくとも年間支出額が900万円以上必要だ。
だから、「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路」は「10年以内に無一文」となる。
元々清貧なら問題ない
上記の日経ビジネスの記事のように「1億円を持っている人=生活が派手」という前提にすれば、「早期リタイアした末路は無一文」という結論を導ける。
リタイア後も浪費がやめられないなら、何億円持っていてもすぐに無一文になってしまうだろう。
しかし、早期退職してセミリタイアする人や、早期リタイアする人のほとんどは、元々消費額が少ないか、収支をしっかり管理できる人だ(だから、ふつうのサラリーマンでもまとまった貯蓄ができている)。
だから、「資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路」の前提条件(年間900万円以上消費にまわせないと死ぬほどつらい)にあてはまる人はほとんどいないと思う。
貯蓄が1億円もなくても、支出をコントロールできていれば(消費が派手にならなければ)、早期リタイアしても問題ない。