会社を早期退職してセミリタイア生活を楽しみたい!
でも……失敗したらどうしよう。
と、失敗を恐れて、退職願を出せずにセミリタイア生活に入ることをためらっている人は多いと思う。
もし「セミリタイアに失敗したらどーすんの?」と質問されたらわたしはこう答える。
「失敗談をブログに書いたり、Kindle本で出したりしようと思います」
これで収益がアップするので失敗はチャラになるはず。
「そんなの楽観的すぎる!」と思われるかもしれないが、楽観的すぎるくらいでないと早期退職してセミリタイア生活に入ることなんかできない。
ところで、「セミリタイア生活の失敗」とは何だろうか?
考えられるのは次の3つだ。
失敗1:大病
大病……特にサラリーマン投資家のブログを読んでいると「大病が怖いから早期退職できない」と言っている人が多いと感じる。
会社を辞めて、定収入がなくなったとたん「大病」になって、莫大な医療費がかかったらどーすんの?
という心配が大きいのだろう。
「想定外の医療費でセミリタイア資金が枯渇して、無一文になったらどうしよう」、というわけだ。
わたしの場合、大病はそれほど心配していない。
「大病」が実現する確率が低いと思っているからだ。
今は、病気の治療のほとんどは健康保険でカバーできる。
入院や手術で大金を払ったとしても「高額療養費制度」でお金が返ってくるから、実質的な負担は高額にならない。
だから「大病」というのは「何万人にひとりがかかるような健康保険がきかない難病」だ。
仮に、1万人に1人がかかる大病があったとしたら、大病になる確率は0.01%だ。
ちなみに、日本人が1年間で交通事故に遭う確率は0.9%、一生のうちに交通事故に遭う確率は53%とのこと。
参照一生のうち交通事故に遭う確率は何%?(交通事故慰謝料協会)
53%といえば高確率に思えるが、実際には交通事故とは一生無縁のままの人も多い。
大病を心配するなら、交通事故を心配してずっと家に引きこもっていた方が合理的だ。
会社を早期退職する人に「大病したらどーすんの?」とツッコむよりも、会社に出勤しようとする人に「交通事故に遭ったらどーすんの?」と注意してあげよう。
実現確率の低い「大病」を心配するせいでセミリタイアをちゅうちょするのはもったいない。
失敗2:投資の失敗
セミリタイアをめざして貯蓄を株式投資などの「リスク資産」で運用している人が多いと思う。
例えば株を運用すると「リーマンショックのような株の大暴落がおこったら、セミリタイア資金が大幅に減って、当初の計画よりも早く資金が枯渇してしまう」という心配がある。
「会社を辞めた後に株が大暴落したらどうしよう」、という心配のために早期退職できない人も多いだろう。
どうしても投資の失敗が怖いのなら、株のようなリスクがある金融商品の割合を減らして、現預金や日本国債の割合を増やせばいい。
わたしの場合、株式投資にまわしている資金が株価暴落で半減しても何とかなるようにしてある(ちょっと、心配しすぎなのかもしれないが)。
万が一、リーマンショックのような暴落があっても、反動で株価が戻ってくるかもしれない。
ずっと株価が低迷し続けるとは限らない。
株式投資による収入だけでは心配ならば、働けばいい。
そもそも「セミリタイア」とは「自分のやりたいことをやって、時間と気力があれば少し働く」という意味だ。
確実に定収入がほしければ会社員やバイトなどの「時給労働」をすればいいし、雇われるのがイヤならフリーで働けばいい。
わたしの場合は「ブログ運営」でささやかながら働いている。
失敗3:失敗を恐れて現状維持
結局、一番の失敗は「セミリタイアに失敗することを恐れて、現状維持に甘んじること」であることがわかる。
本当に会社を辞めたいのに「失敗が怖いから」という理由だけで会社にしがみつづけていること自体が失敗だ。
セミリタイア経験者として言わせてもらえれば、「セミリタイアの失敗」なんて大したことない失敗ばかりだ。
自分を許せば「失敗」は消える
以上、「セミリタイアにおける失敗」をいくつか書いてみた。
「大したことない失敗といっても、やっぱり失敗は怖い、失敗したくない」という人もいるだろう。
そんな人はどうすればセミリタイアできるのか?
万が一「失敗」しても、「失敗した自分」を許すことができたら「失敗」は消える。
失敗を恐れる一番の原因は「失敗した自分が許せない」から。
だから自分を許してやればいい。
周囲の反対を押し切って定年前に会社を辞めて、貯金がなくなりそうになって、大きな病気になって、株式投資に失敗しても自分を許すことができれば、失敗はチャラになるから、またやり直せる。
「早期退職後はまったく失敗のない安心感100%のバラ色の生活が続かなければならい」という思い込みは捨てたほうがいい。
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