先日、こんなニュースがtwitterのタイムラインに流れてきた。
【関西のニュース】預かった金を運用し60倍にして返すとうそを言って、詐欺の罪で起訴されている大阪の女が、同様の詐欺を繰り返した疑いがあることがわかった。警察は約6000万円の被害について検察庁に送った。 https://t.co/xP1T74QYfX #nhk_bknews
— NHK大阪 報道部 (@nhk_bknews) 2018年2月27日
投資詐欺のニュースだ。
詐欺で逮捕・起訴された被告は「500万円を預けてくれれば、運用して3か月で3億円にする」という話を持ちかけたとのこと。
なぜこのニュースを取り上げたかと言えば、この事件が「複利計算の練習問題」になるからだ。
セミリタイア生活のための資金を詐欺で失わないために、「うまい話」には気をつける必要がある。
特に、高利回りな運用をうたう話は要注意だ。
「500万円を3か月預けたら3億円」という話がどれだけファンタジーか、計算してみた。
毎月3.9倍増える
「500万円を3か月預けたら3億円」という金融商品があったとして(ないけど)、1か月あたりどれだけ増えるか計算してみた。
毎月x倍増えるとすると、
$$500万\times x^{3}=3億$$
$$x=\left( \frac {3億}{500万}\right) ^{\frac {1}{3}}= 3.91486764117$$
500万円を3か月で3億円にしようすれば、毎月3.9倍以上増やさなければならない。
1年で64兆円に
500万円の元本が毎月約3.9倍増えていくと1年でいくらになるか。
$$500万\times 3.91486764117^{12} = 64.8兆$$
500万円預けて毎月3.9倍増えていくと、1年後には64.8兆円となる。
1か月ごとの増え方はこうなる。
こんな投資話はありえないので「詐欺」だとわかる。