以前にtwitter(@Kotaroux)で紹介したウォール・ストリート・ジャーナルの記事「老後の蓄え、使い方を間違えないための心得」を読み直した。
“大半の人は自分で考えるよりはるかに消費する余裕があり、寿命に対する誤解は倹約傾向を悪化させるだけだ。” 老後の蓄え、使い方を間違えないための心得 https://t.co/Sh3eLo3Qdi @WSJJapanさんから
— Kotaro (@Kotaroux) 2018年3月7日
セミリタイア資金や老後資金を心配している人にオススメの良記事だ。
「老後破産系」の記事なんか読んでる場合じゃないですよ。
この記事を読み直して、「もっと早く退職しても大丈夫だった」と、退職を40代以降に延期したことを後悔した。
貯金取り崩し生活は悪?
サラリーマン時代にマジメに「節約」して蓄財してきた人が「リタイア」する場合、お金に対する考え方を転換する必要がある。
退職後も節約ばかりしていると、お金が使えない体質になってしまう。
サラリーマン時代は真面目にお金を稼いで貯めていた人が退職したら、その「真面目さ」があだになるというのだ。
真面目さは良いことにように思えるが、それは引退するまでのことだ。真面目さは、人生を楽しむだけの十分なお金がある人に、それを使わせずにいる恐れがある。
「貯金を取り崩すことは悪」という考えも、お金を使わせないようにする。
収入ではなく資本を使うと、激しい後悔の念にさいなまれる可能性が高まるためだ。
給料・バイト代・配当金などの「収入」は使ってもいいけど、資本を使う、つまり貯金を取り崩したり株を売却したりして作ったお金を使うのは「悪」という考えがあると、いつまでたってもお金が使えない。
収入も資本(貯金や株など)もお金は同じなのだから、「色」をつけずに使えばいい。
「長生きリスク」を過剰に恐れる
リタイア資金や老後資金の心配の原因は「何歳まで生きるかわからないから、お金をいくら用意すればいいかわからない」だろう。
記事によると、高齢になるほど自分の寿命を過大評価(つまり実際よりも長生きする)と見積もる傾向があるという。
だから、リタイア資金も実際に必要な金額よりも多めに見積もってしまう。
寿命を過大評価するということは、退職後に必要な資金も過大に見積もり、消費可能な額を過小に見積もるということだ。
退職後に必要な資金(セミリタイア資金や老後資金)を過大に見積もると、いつまでたっても退職できない。「お金の準備」だけで人生が終わってしまう。
「使っていい金額」を過小に見積もると、退職後の生活が貧乏くさくなる可能性が高い。
もっとお金を使っても大丈夫なのに、過剰に「長生きリスク」におびえて遺産となってしまう。
長生きにおびえ、お金を稼ぐことに費やした時間と使えずに残ったお金がもったいない。
P.S. 「豊かな老後を過ごすには貯金5,000万円」説もあてずっぽうのようだ。
「老後は夫婦で貯金5000万円必要(約35万/月)」 その根拠をツッコんで調べた結果…あてずっぽうと不安の現れだった。(マネーの達人) – Yahoo!ニュース https://t.co/LOaDsWtFdp @YahooNewsTopics
— Kotaro (@Kotaroux) 2018年3月8日