『超簡単 お金の運用術』(山崎元著 朝日新書 2008)に日経平均の適正価格の試算方法が紹介されていたのでやってみた。PER、長期金利、名目GDP成長率から試算するものだ。
本書には「日経新聞と電卓が必要」と書いてあるが日経新聞を購読していないので、日経新聞のサイトの「株式トップ」から日経平均株価、「国内株式指標」から日経平均の株価収益率(予想)を取得する。計算はGoogleの電卓機能を使用した。
1/24の日経平均株価は10,620.87、日経平均の株価収益率(予想)は17.75だった。
よって、1株当たり利益=日経平均株価/株価収益率(予想)=10620.87/17.75=598.358873
次に長期金利を見る。ブルームバーグの日本国債10年を見ると0.72だった。名目GDP成長率は総務省の「国民経済計算」より、2011年度は前年度比で-1.4%だった。
長期金利から名目GDP成長率を引いた数値に5%、6%、7%を足した数を求めると、
0.72-(-1.4)+5=7.12%
0.72-(-1.4)+6=8.12%
0.72-(-1.4)+7=9.12%
1株当たり利益を上記の数値で割る
598.358873/0.0712=8,403.91676
598.358873/0.0812=7,368.95164
598.358873/0.0912=6,560.95255
よって、適正株価は、
上限:8,403.91円
標準:7,368.95円
下限:6,560.95円
本書の計算方法では、現在の日経平均株価はかなり割高で期待が先行しているといえる。試算値を上げるには、
・1株当たり利益を上げる
・名目GDP成長率を上げる
つまり、企業の業績が改善されて経済成長すれば日経平均株価の適正値が上がる。