日本経済新聞のリスク。
日本経済新聞社の有価証券報告書(平成24年1月1日‐平成24年12月31日)に、事業リスクとしてつぎのように書かれていた。
消費税増税や株安になると日本経済新聞社の経営に悪影響を及ぼすと認識しているみたいのだが、、、。
内向きな会社
4【事業等のリスク】
当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項には将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経済環境に関するリスク
停滞が続いている国内景気は一部に底入れの兆しがみられます。足元の円高修正が輸出企業の業績改善につながり、景気を押し上げるとの見方も広まっています。しかし、世界景気の先行きには、なお不透明感が強く、海外経済の 動向次第では、国内景気の回復時期が遅れる懸念があります。当社グループの収益基盤は国内に多くを依存しており、広告営業や新聞販売をはじめとする経営成績は、こうした景気、経済環境の影響を大きく受ける可能性があります。
新聞で日本企業に対し「海外に打って出ろ!と言っている割には「内向き」な新聞社なんだな。
消費税増税を煽って大丈夫?
(2) 当社グループの事業活動に関するリスク
当社グループの経営の柱である新聞事業を取り巻く環境は厳しさを増しています。新聞販売・広告市場の縮小傾向が続く中、同業他社との競争に加え、デジタル媒体など他メディアとの競争も激化しています。また今後は団塊世 代の大量定年や人口減少、若年層を中心とした無購読層の拡大などで発行部数が減少する恐れがあるうえ、消費税率引き上げも予定されており、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
日経新聞の経営に悪影響を及ぼす消費税増税を煽っていていいのだろうか?
(6) その他のリスク
当社および国内連結子会社は、一定の受給資格を満たす従業員について、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けています。従業員の動向、金利低下による割引率の引き下げや、株価下落による年金資産の目減りなどにより未認識の年金数理差異が発生した場合、年金制度の期間退職給付費用が増加する可能性があります。
新聞で消費税増税キャンペーンを張って不景気になれば株価が下がる可能性があるけど、大丈夫?
真実は新聞記事でなく有価証券報告書にあり
新聞記事には好き勝手なことを書けるが、有価証券報告書は株主に正確な投資情報を伝えないといけないため、いいかげんなことは書けない(虚偽記載すると処罰される)。
新聞ではわからない日本経済の姿を探るために有価証券報告書を読むことは大切だと思う。