面倒くさかった成果主義

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サラリーマン時代の人事考課は、目標管理による成果主義だった。
社員個人に、ランクに応じた年間目標を数個立てさせ、目標の達成度に応じて昇進、昇給するというのが建前だった。

目標の例を挙げると、
・クレーム件数を年3件以内におさえる
・TOEICでスコア700以上をとる
・部門売上を年○億円以上
・経費を前年度比○%削減する
・社長賞を年1回以上受賞する
・○○システム(コンピュータシステム)を期限通りに導入する
などなど。中には「会社の業績向上に役だっているのか?」と思う目標も多々あった。

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(2012/06/01)
五十嵐 英憲

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目標を設定したら「目標管理シート」に記入し、上司と面談して内容を調整する。目標のレベルを上げて、すべての目標を簡単に達成できないようにするためだ。上司と面談の結果、かなり努力しないと達成できないような(どうでもいい、やりたくない)目標がねじこまれる。単なる上司と部下の面談ではなく、採用面接・労使交渉に近いかもしれない。社員個人の待遇や給与が決まる面談なのだから、本来は社員、上司(会社)、組合の三者で面談するのが筋のような気がする。

一応「目標管理シート」の提出期限はあるが、誰も守らない。日常業務が多忙で、目標管理シートなんて書いている時間がないためだ。上司も十分事情を承知しているので、日常業務を後回しにしてまで書かせようとはしない。全員の目標が出揃うのは期限から2、3か月後。面談が終わり、目標が確定する頃にはもう半年近く過ぎている。達成期限が半年くらいしか残されていない。

成果主義導入で業績がどれくらい上がったのか、何の発表もない。為替、原料価格、顧客の機嫌の方がよっぽど業績に影響を与えていると思うのだが。

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