NISAの口座は一応作ったが、利用するのは躊躇している。
次のような「泣きっ面に蜂」になるケースがあるからだ。
投資期間(5年)が終了した時点で「含み損」を抱えていると大変なことになる。
泣きっ面に蜂のケース
NISAには致命的な欠点があります。最長の投資期間である5年を経過した時に損が発生していると、損益通算や損失の繰越が出来ないばかりか、「その時点の価格が取得価格」となってしまう事です。これはどういう意味かというと、100万円で投資した株が、非課税期間終了時に80万円になっていたとします。すると、このケースでは80万円で取得した事になります。低い価格で取得したことになれば、その分売却時の利益が増えて税金が余計に掛かってしまいます。たとえばその後120万円で売った場合、差額の40万円が利益となり、税金は8万円です。本来ならば取得価格は100万円ですから、20万円の利益で4万円の税金のはずが、余計に4万円も取られているわけです。
しかも、これは利益が出ているのでまだマシなケースです。本来ならば損をしている90万円で売ったとしても形式上は10万円の利益が発生しているとみなされ、税金も取られてしまうわけですから、踏んだり蹴ったりです。
NISAの致命的な欠点について 高橋 忠寛(2014.1.8 sharescafe ONLINE)
「最悪のケース」を箇条書きにすると、
- NISAで100万円の株や投資信託を買う
- 5年後、80万円に下がり、非課税期間が終了する
- その後、90万円に上がり売却する
- 「10万円の利益あり」とみなされて課税される
100万円で買ったのに「80万円で買った」とみなされ、売却損が10万円なのに「10万円儲かった」ことにされて課税される!!!
あかんやん
これ、あかんやん。
NISAの設計思想は「株価が右肩上がりで上がり続ける」ことしか想定していないのではないか。
投資に勝てば非課税のメリットがあるが、負けたら税務署に罰金を取られる、ということをどれだけの投資家が承知しているだろうか。
何も知らないでNISAに踊らされた投資家から、5年後にクレームが殺到する光景が目に浮かぶ。
「NISAに意外な落とし穴、投資家悲鳴」
とか報道されるんだろうな。
証券当局や金融機関が「欠陥」をアピールすることはないから、自分で勉強していくしかない。
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