伊藤洋志『ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方』を読んだ。
田舎で自給自足すれば驚くべき低支出で生活できるようだ。
著者が紹介する「すごい実例」は、
大学を卒業してただちに中山間地に移住して暮らし始めた友人に聞いたところ、携帯、ガソリン代、ネット代、家賃と年金などを支払って、食べ物はほぼ自給で、毎日温泉に入って、月2~3万円で暮らせたという。彼は物欲がない人間だったとはいえ、この数値はすごい。
本書p.82
低所得でも低支出なら問題なし
年金は国民年金だと思うので、保険料が月15,000円くらいだとしても、月2~3万円なら自由に使えるのは数千円~1万円くらいだ。どうやって暮らしているのだろう。
もっとすごいのは、田舎は人手不足で色々な仕事があって、「毎月1~2万円の貯金は勝手に貯まる(本書p.82)」らしい。本書から推定すると、支出が月2~3万円で手取り月収が4~5万円だ。
実際にお金がかかるのは通信費(携帯・ネット)、交通費(ガソリン)、年金くらいで、あとはほとんどタダで手に入るのだろう。
「どうせ独身で健康だから低支出でもやっていけるのだろう」と思う人もいるかもしれないが、子どもが8人いる家族でも田舎で低支出で暮らしている実例が紹介されていた(詳細は本書で)。
外国よりも安く暮らせる?
月2~3万円というのはかなりの上級者だが、日本でもこんなに低支出で暮らせるのなら、わざわざ外国に行く必要はない。
新興国に「外こもり」してもインフレや政情不安でいつの間にか「日本よりも高くつく」リスクがある。
都会に住んでると資本主義の誘惑が多く、ついつい無駄遣いしがちだ。
田舎なら周囲の人と生活レベルを合わせるだけで自然に低支出(都会人から見て)になる。