当ブログの記事”人はなぜ生きているうちにお金を使いきらずに「遺産」を残すのか”を読み返した。
【過去の記事】 人はなぜ生きているうちにお金を使いきらずに「遺産」を残すのか https://t.co/y4Wcsmth3R
— Kotaro 40代で早期退職 (@Kotaroux) 2016年3月16日
この記事は、中島隆信『これも経済学だ!』 (ちくま新書 2006)の読書記録だ。
記事を読んで、お金のやり取りにネガティブなイメージを持ってしまう理由を改めて考えてみた。
お金は権力
人はなぜお金を持ちたがるのか。
一番の理由は、「将来が不安だから、もしものときに備えて貯金を持っておきたい」だと思う。
当たり前過ぎる理由だ。
本書では、お金を使わずに持っておく理由として他に「利己主義的動機」を挙げている。
ここでいう「利己主義」とは、「自分の利益のために若者をコントロールすること」だ。
利己主義的動機とは、遺産は子孫のためではなく、自分のために残すというものだ。
将来、子孫に分け与えるカネを持っていることで、子や孫に対してイニシアチブを取れる(上位に立てる)。
例えば、気に入らない子孫に対して「お前にはびた一文渡さない!」といって脅しをかけることができる。
お金を「権力行使の道具」として使う。
お金にネガティブイメージを持つ理由
だから、お金に対してネガティブなイメージができあがる。
お金をもらうと、お金をくれた相手と「主従関係」を結ぶことになる。
本当はお金がもらえてうれしいはずなのに、一方で自由が奪われたような気がして不安な気持ちになる。
最近、プロ野球選手の試合前の「声だし」で、現金のやり取りがあったことがニュースになっている。
賭博性はなく違法ではないようだが「現金のやり取り」に引っかかる人が多いからニュースになるのだと思う。
違法かどうかが問題でなく、現金のやり取りに何となく「いやー」なイメージを持ってしまう。
お金は素直にもらう・使う
お金にネガティブなイメージを持つと、お金をもらうときに「罪悪感」を感じ、使うときにも「不安」を持ってしまう。
稼げなくなるし、使えなくもなる。
もったいない。
お金そのものには罪はないのだから、もらえるときには素直にもらって、使うときは楽しく使いたい。