「その日本最大の投信は、9割が投資不適格債ですよ?」(2014.4.17 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー)によると、アメリカのジャンク債に投資する投資信託の純資産残高が1位になったそうだ。
それまでは12年間、「グローバル・ソブリン・オープン」が1位を守ってきたらしい。
純資産残高でグロソブ首位転落 投信、高利回り商品に人気(2014.4.17 SankeiBiz)
ジャンク債とグロソブの首位争い……日本の個人投資家って、ある意味すごい勇気がある。
聞いたこともない外国企業の社債を買うなんて、よほど勇気がないとできない。
わたしなんて、日本国債を買うときでさえ相当迷う。
ジャンク債とグロソブの共通点
ジャンク債投信とグロソブ、両者とも共通するのは「毎月分配金がもらえる(かも)」ということだ。
これらの投資信託を買っている個人投資家は、ほとんどが普通のサラリーマンか元サラリーマンだと思われる。
彼らは高すぎるリスクをとってでも「毎月お金が銀行口座に振り込まれる」ことを求めたいのだろう。
サラリーマンは毎月お金が振り込まれることで何とか正気を保っていられる。大した金融資産がない状態で収入がなくなることは「社会的な死」につながるので、本能的に「毎月収入が欲しい」体になっているのだ。
毎月収入があるのなら、投資信託の中身なんてどうでもいい。
サラリーマンの生存本能を悪用?
ジャンク債投信やグロソブのような「毎月分配型投資信託」は、サラリーマンの生存本能を悪用利用した、よくできた投資信託だ。
※「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」の信託報酬は年1.81%。もし1000万円保有していたら毎月1.5万円の「引き出し手数料」を支払っていることになる。ATMの手数料なんてかわいい。
<参考記事>
【特集】運用会社とFPに聞く!なぜ、今『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』が注目なのか? (新生銀行)
<参考文献>
毎月分配型投資信託が人気商品となったカラクリを勉強したければ、
※上記は2014年4月20日現在の情報です。