先日更新した記事で「早期退職するかどうか迷っていたときに何度も読んだ本」としてタイトルだけ挙げた『死に至る病 (まんがで読破)』。
本書はデンマークの思想家・哲学者キェルケゴール(1813-1855)の代表作『死に至る病』をオリジナルストーリーでわかりやすく紹介した本だ。
「早期リタイア後はどう生きるべきか」という問いへのヒントが詰まっている本だ。
本のタイトルになっている「死に至る病」とは「絶望」のこと。
「絶望」とは、
自分が自分自身を選ぼうとしないこと…自分が望む自己であろうとしないこと
出典『死に至る病 (まんがで読破)』
まさに、サラリーマン時代の自分の生き方だった(ちょっとオーバーかな)。
「絶望」の先に待っているのは「死」だ。
医学的な「死」ではなく「自己の精神の死」。
父の遺産で早期リタイア
そんな本を、なぜ早期退職するかどうか迷ったときに何度も読んだのか。
どうして本書に惹かれたのか?
それは、著者のキェルケゴールがまとまったお金を手に入れて「早期リタイア」したからだ。
つまり、父親の遺産を継いで「働かなくてもいい立場」になる。
本書を読んで「まとまったお金があれば無理して働かなくていいんだ、辞めていいんだ」と背中を押された。
出典『死に至る病 (まんがで読破)』
働かなくてもいい……なんて心地よい響きなんだ。
大金と自由を手に入れたら何をする?
10年~20年は遊んで暮らせる大金を手に入れて、キェルケゴールはどのように生きたのか。
遊んで暮らしたのか?
それとも……。
大金で担保された自由のもと、思索活動を続けたキェルケゴールが見いだした「絶望から解放される生き方」とは。
出典『死に至る病 (まんがで読破)』
くわしくは本書で。
ちなみに、わたしは本書を読み始めてから約3ヵ月後に40代前半で早期退職した。
▼紙書籍版の帯(2011年)