安心してセミリタイアできる貯蓄額として「5,000万円」というのがひとつの目安だ。
理由は、金融資産の運用益だけで生活できる「FIRE」が現実的になる最低金額だからだ。
1000万円や2000万円という金額であれば、運用してもたかが知れており、貯金を取り崩して生活する以外に方法はない。だが4000万円から5000万円を超えるあたりになると、運用で生活できる希望が少しだけ見えてくる。
出典『お金持ちの教科書』(加谷 珪一(著), CCCメディアハウス, 2014)
今回は「セミリタイア資金5,000万円に到達するための期間」をExcelの関数「NPER」で求めたい。
参照NPER 関数(Microsoft サポート)
NPER関数
次のような問題を考える。
「毎月10万円ずつ投資信託を購入する積立投資で5,000万円に到達するには何年かかるか?運用利回りは年5%とする」
上記の条件をExcelのNPER関数に入力する(Googleスプレッドシートでも可)。
=NPER(5%/12,-100000,,50000000)
「5%/12」は月間の利回り、-100000は毎月の積立額である10万円(NPER関数の仕様でマイナスをつけている)、50000000は目標金額の5,000万円だ。
結果、約271か月かかるということがわかった。
年に直すと、約22年半だ。
40代前半でセミリタイア可能
22年半ということは、22歳で就職して積立投資を開始すると、計算上は44歳頃に5,000万円に到達できる。
ただし、心配な点が2つある。
- 5%の運用利回りをキープできるか
- 金融資産が投資信託に偏るリスク
これら2つのリスクを回避するために、ある程度「現預金」を持っておく必要がある。