国民のほぼ全員が働かない国

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働かなくても生活できるのなら、誰も働かなくなる。

吉田一郎『国マニア 世界の珍国、奇妙な地域へ!』(ちくま文庫 2010) を読んでそう思った。

働かないのに食っていけるのか?

いける。

ナウル共和国なら。

働く必要がなくなれば、「働かないこと」に罪悪感を感じる必要はなくなる。

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働かずに生きられる?

実際、資源(燐鉱石)の輸出だけ食っていけていた「ナウル共和国」は、国民のほぼ全員が働かない「ニート状態」だったらしい。

ナウル共和国は人口約1万人の南太平洋の小さな島国(面積が約21平方キロメートル)、東京都港区や品川区くらいの広さだ。

不労所得だけで生きる

二〇世紀初めに燐鉱石の採掘が始まってから、ナウル人は鉱山会社から土地使用料や木の伐採許可料などを受け取るようになり、ほとんど働かなくてもよい生活を送っていた。鉱山で働く労働者は中国人や他の島からの出稼ぎ労働者ばかり。

本書p.26


ナウルは第二次世界大戦中、日本軍に占領された。

戦時中の日本の記録にも「ナウル人は、遊ぶか、寝るか、飲み食いするか、魚を捕るかの生活をしている」とあるらしい。

土地の賃貸料等の不労所得だけで生活費をまかない、毎日遊んだり、寝たり、魚を捕ったり、、、なんともうらやましい。

「勤労が美徳」の日本に占領されたのに、勤勉さは押し付けられることはなかったようだ。

そして、誰も働かなくなった

戦後、ナウルが独立すると、さらに「おいしい」話が転がり込み、ほとんどの国民がまったく働かなくても生活できるようになる。

ナウルが独立すると、燐鉱石輸出の莫大な利益がナウル人に転がり込むようになった。税金や教育費がタダなのはもちろん、国民には年金が支給されて何もしなくてもお金がもらえる。ナウル人は魚も捕らなくなり、三度の食事すらも中国人が経営するレストランですませて料理さえ作らないようになり、行政はすべて西サモアなどから雇ってきた外国人に任せ、「働いている国民は、一八人の国会議員くらい」とまでいわれる国になった。

本書p.26

税と教育費がゼロで、生活費も国から支給されるようになれば、食事はすべて外食で、労働という労働はすべて外国人にやらせるようになる。

何もしなくてもお金は入ってくるし、税金は払う必要がないし、労働者は公務員も含め、みな外国人。

なので、ナウル人は働く機会も必要性もまったくない。

徹底した不労ぶりだ。

日本の無職やニートなんて、まだまだ働きすぎじゃないのか?

ただ、資源には限りがあり、ナウルの燐鉱石は枯渇する。

資源がなくなっても働かない

資源が枯渇した後は、海外からの経済援助で食っているそうだ。

国家ぐるみで「生活保護費」を受け取っているようなものだ。

日本もODAで援助しているらしい。

参考:外務省ODAホームページ「ナウル共和国」

本当に働くのがイヤな人たちなんだな。

「働かないこと」が100年来の国の伝統なのだから仕方ないか。

日本の近海にはメタンハイドレートのような有望な資源が眠っている。

もし商業ベースに乗れば、日本国民もナウルのようなおいしい思いができるだろうか。

資源の採掘と加工を独占し、国家財政と国民の生活費を資源でまかなえる国になる?

今は「勤勉」が美徳になっているが、働く必要がなくなれば将来的には美徳ではなくなるかも。

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