中国の古典『韓非子』にお得な話が書いてあったので現代風にアレンジして紹介してみたい。
子供が親を恨む「いい子にしていたのに親がちゃんと育ててくれなかった!」
親が子を恨む「一生懸命育ててやったのに親孝行が足りない!」
社長が社員を恨む「給料を上げてやったのに社員が全然働かない!」
社員が社長(会社)を恨む「こんなに頑張ってるのに4月1日付の昇進昇給の内示がこない!」
他人を恨む原因は、「見返りを求める」から。
見返りとは
「見返りを求める」とは何か。
「他人のために尽くしても損するだけなんじゃないか」と疑心暗鬼になること。
「損」というのはお金でたとえると「一方的にお金を払わされるだけで、出したお金は戻ってこないんじゃないか」ということ。
では、どうすれば「見返りを求めず」に「損」ではなく「得」することができるか。
他人に何かをするときは、「すべて自分の利益のためにやっているんだ」と思うこと。
「他人のためでなく、自分が自分の利益のために勝手にやっているだけ」と思えれば、少なくとも「他人を恨む」ことはなくなる。
自分の人生から「他人を恨む」ことがなくなれば、自分に「利益」がドカドカ積み上がる。
現代社会を「損」せず生き抜くために『韓非子』はおすすめの一冊だ。
<参考文献>
『韓非子 (第3冊)』 (岩波文庫 1994) 「外儲説 左上 第三十二」pp.43-46