『お金の教養』(泉正人(著),だいわ文庫,2010)を読み直した。
サラリーマン時代に「セミリタイア資金」を作るのに役に立った本だ。
本書で「貯金」の重要性について学ぶことができた。
貯金は一般的には人気がない。
では、なぜ人は貯金するのか。
個人資産の半分は現預金
投資家からは「リスクを取っていない」というイメージを持たれるし、インフレになったら価値が目減りするリスクもある。
一般的に見ても「貯金をため込んでいる」という言葉はネガティブなイメージを持たれることが多い。
日本人は他人の貯蓄に対して厳しい目を向けるところがあります。
たとえば、「あいつは相当、貯め込んでいるらしいぞ」という言葉は、立派な悪口として語られます。
貯蓄家や蓄財家という言葉も、あまりいいイメージがありませんし、「通帳残高を見てニヤニヤしている人」といった印象を持つ人もいるかもしれません。
p.58
他人の貯金には厳しい目を向けるが、日本人の(2017年3月末の)個人資産1,809兆円のうち、現預金は932兆円で、全体の51.5%だ。
出典資金循環統計(2017.6.27 日本銀行)
ちょっと脱線するが「日本人の個人資産の半分は現預金」と覚えておけば、プレゼンや雑談のネタに使えると思う。
安心がすべて
本書によると、日本人が高額の貯金を持つ理由は「安心」がほしいからだという。
たとえば、3000万円のお金には、3000万円の安心がついています。
仕事に対する不安、怪我や病気に対する不安、リタイア後の生活など将来に対するいろいろな不安。こうした不安を和らげ、解消する手段のひとつとして、お金がある。私はそう思っています。
p.57
特に、早期リタイア生活やセミリタイア生活ではサラリーマン時代のような定収入はないから、「安心」があるかどうかって、けっこう重要だ。
「貯金がいくらあれば安心できるか」については個人差が大きいので具体的な金額は決められない。
1,000万円あれば安心な人もいれば、10億円でも不安な人もいるだろう。
が、平均余命を無収入(または年金収入だけ)でのりきれそうな貯金があれば、とりあえず安心していいのではと思う。
もしくは、将来に対して不安にならずに夜眠れているなら、「貯金は十分持っている」と思っていい。
まとめ
リタイア後の安心のために貯金をためこもう!?