江戸時代の「宝くじ」は良心的だった

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宝くじ

今日(2018.11.21)は年末ジャンボ宝くじの発売日だ。

宝くじと言えば、先日読んだ本『江戸の経済事件簿 地獄の沙汰も金次第』(赤坂 治績(著), 集英社新書, 2015)が面白かった。

現在の宝くじの起源は江戸時代に寺社が始めた「富籤とみくじ」だった。

寺社は江戸幕府からの補助金で食ってきたが、幕府が財政難で寺社への援助ができなくなった。

寺社は自分で稼がないといけなくなった。

で、宝くじ(富籤)を売ることになった。

この富籤、現在の日本の宝くじに比べて、けっこう良心的なのだ。

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還元率が「良心的」

良心的だと思った理由は「還元率」だ。

本書によると、当選金の割合は売上の7割だったらしい。

つまり、還元率は70%

一方、現在の宝くじの還元率は46.8%(平成28年度)。

参照収益金の使い道と社会貢献広報(宝くじ公式サイト)

江戸時代の方が還元率からみると1.5倍当たりやすい。

人気がなくなる富籤

還元率が7割と、現在の宝くじに比べて当たりやすいから人気なのかと思いきや、そうでもないようだ。

違法な私設の富籤「陰富かげとみ」がはびこってきた。

寺社が実施する富籤は幕府の認可を得ているが、「陰富」は無認可の違法宝くじだ。

が、「陰富」は低コストで運営しているので、還元率を高く設定できて、人気が出た

正規の「富籤」は売れ残るようになってきた。

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