2月11日は「建国記念の日」だ。
『日本書紀』にある神武天皇(初代天皇)のご即位日が
辛酉の春一月一日、天皇は橿原宮にご即位になった。この年を天皇の元年とする。
出典日本書紀(上)全現代語訳(講談社学術文庫) p. 108
『古事記』をおもしろく読み解いた『深読み古事記 日本の神話と古代史が100倍おもしろくなる! 』(戸矢 学(著), かざひの文庫, 2017)の「初代天皇はニギハヤヒ?」の章によると、のちに神武天皇(初代天皇)となるカムヤマトイワレヒコノミコトが九州からヤマト(今の奈良県あたり)にやって来る前から、ヤマトにはすでに天皇となりうる統治者「ニギハヤヒ」がいたのだ。
初代天皇となるカムヤマトイワレヒコノミコトが来るに、ヤマトの国はすでに天皇となり得る別の王によって治められていた。
ニギハヤヒも「天皇」?
ニギハヤヒがなぜカムヤマトイワレヒコノミコト(のちの神武天皇)と同格なのかといえば、天の神であることを示す「神器」を持っていたからだ。
天皇となる資格があり、しかも神武天皇よりも先にヤマトを統治していたニギハヤヒだったが、なぜか神武天皇に服従してしまう。
「壬申の乱」の大海人皇子と大友皇子のように、皇位継承権者どうしが戦って負けたからニギハヤヒは神武天皇に位を譲ったのか、それとも戦わずに「禅譲」という形で譲ったのか、不明だ。
今の初代天皇は神武天皇
ニギハヤヒが神武天皇にヤマトの統治権を譲った経緯は不明なままだが、『日本書紀』によるとカムヤマトイワレヒコノミコトは現代の暦で2月11日に初代天皇として即位された。
ひょっとしたら将来、ニギハヤヒが「初代天皇」、神武天皇が第2代と1つずつプラスしていって、今上陛下(令和元年以降は上皇陛下)が第126代天皇として歴史が書き換わることがあるのか。
わからんけど。
※上記は2019年2月11日時点の情報です。