新元号「令和」の出典である『万葉集』の本が売り切れているそうで、びっくりした。
参照「令和」発表で『万葉集』書籍が売り切れ&緊急重版 出版業界に早くも“特需”(2019.4.1 オリコン)
和歌の本、しかも古典が売り切れるなんてビックリだ。
万葉集好きのわたしとしては、関心が集まるのはうれしい。
元号はムダという意見もあるが、思わぬ特需を生んだりしてビジネスになるんだな。
わたしが持っている講談社文庫の『万葉集 全訳注原文付(一)』が売り切れているか、Amazon.co.jpで調べてみたら、「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」となっていた(2019.4.2 13:07現在)。
紙書籍版は売り切れていたが、Kindle版は売り切れという概念がないから端末があればすぐに入手できる。
ちなみに本書の訳注者は「令和」の考案者じゃないかと言われている。
ホンマカイナ。
出典は飲み会?
運良く(?)講談社文庫の『万葉集 全訳注原文付(一)』を入手できたみなさま、新元号「令和」の出典はp. 377です。
場所は現在の福岡にあった太宰府の長官である大友旅人(おおとものたびと)の邸宅。
「新春の令月(何をするにもよい月)、空気はおいしく風は和(やわら)かい」というまったりとした梅がきれいな日に、宴会を開いて、酒を飲みながら「梅」をお題に和歌を詠んでいる。
要するに、「梅を見ながら飲んでいる」の場面を新元号の出典としてる。
それほどまでに、日本人は飲み会が好きということか(笑)。
初めての国書
今までの元号は中国の古典が引用元となっていた。
例えば「平成」は司馬遷の『史記』などから引用したらしい(『デジタル大辞泉』より)。
今回はじめて日本の古典である『万葉集』から引用した。
894年に菅原道真が遣唐使を廃止して以来の「事件」だ。