「鉄道ミステリー」を楽しむセミリタイア生活

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能登の密室―金沢発15時54分の死者』(津村 秀介(著), 講談社文庫, 1995)を読んだ。

本格的な鉄道ミステリーだ。

以前の記事で何度か書いているが、わたしは鉄道を使ったトリックを駆使する推理小説が好きだ。

本書のトリックはかなり難解で複雑だった。

なので本格的なミステリーを堪能できた。

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あらすじ

秋も深まった北陸の和倉温泉にあるホテルの一室で、34歳の美人妻が服毒死した。

部屋は完全な密室で、地元の警察は自殺で処理した。

が、被害者に自殺の動機はなく、逆に被害者と不仲で、なおかつ、被害者が死ぬことで得をする容疑者が出てきた。

だがしかし、容疑者は犯行時刻には大阪発札幌行きの豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」に乗っていた。

能登の和倉温泉から遠く離れた新潟あたりを走っている列車に乗っていたのだ。

「密室」と「完璧なアリバイ」を崩すことができるか?

固定電話しかない時代は面倒

ミステリーからは脱線するが……。

本書を読んで感じたのは「固定電話しかない時代は連絡が面倒」だ(本書の初版は1992年)。

登場人物たちが電話で連絡をとりあうとき、固定電話しか使えないのだ。

外から電話をかけるのに、いちいち電話がある場所に行かなければならない。

電話をかけることができても、相手が不在の場合、相手が行きそうな場所にかけなおさないといけない。

今はほとんどスマホを持っているから、外出先でも直接相手に連絡できる。

電話だけでなくメールやSNSも使える。

1990年代初頭の推理小説を読んで、現代の便利さを再確認した。

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