なぜ山本五十六は真珠湾攻撃を決行したか

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連合艦隊司令長官・山本五十六は名将か、凡将か、愚将か。

「太平洋の巨鷲」山本五十六 用兵思想からみた真価』(大木 毅(著), KADOKAWA, 2021)を読んだ。

ちなみに、タイトルの「巨鷲」は「きょしゅう」と読むそうだ。

本書を読んで、わたしは山本五十六は名将かどうかという以前に「かわいそうな将」という印象を持った。

山本五十六が日本海軍の連合艦隊司令長官であった当時、彼がいくら万能の名将であっても、アメリカと戦争して勝つ可能性はほとんどゼロだったからだ。

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真珠湾攻撃

昭和16年(1941年)12月8日、日本の空母機動部隊はハワイの真珠湾を奇襲した。

「真珠湾攻撃」の結果について、山本五十六の評価が「名将」「愚将」に別れる。

「愚将」を主張する人々の根拠は「空母を撃沈しなかった」「真珠湾の燃料タンクを攻撃しなかった」「ハワイに陸戦隊を上陸させなかった」などだ。

が、本書では「真珠湾攻撃は成功」と評価している。

なぜ「成功」といえるのか、理由は本書を読んでほしい。

勝つ見込みのない戦争は反対

わたしが山本五十六を「かわいそうな将」と思ったのは「勝つ見込みのない戦争に勝て」と無茶振りされたからだ。

日本はナチス・ドイツと三国同盟を結んでしまって、米英との戦争は不可避となる。

日本海軍の戦争準備はまったくできていない。

米国との戦争に勝てるだけの資源ナシ、航空機ナシ、軍艦ナシの状態で戦う必要があった。

山本五十六はどうやって必敗の戦争を勝利に近づけようとしたか。

先の第二次世界大戦の日本のように、勝つ見込みのない戦争は絶対にしてはいけない。

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