2023年の数学の大学入試問題を解いてみた。
今回解いたのは関西学院大学(理系)の問題で、入試実施年である「2023」にちなんだ問題だ。
参照2023年 関西学院大学 全学部2月1日 数学(理系)(読売オンライン)
1から2023までの数字が書いた2023個の玉があって1個選ぶとき、次の確率を求めよという問題だ。
(1)選んだ玉に書かれた数字が7で割り切れる確率
(2)選んだ玉に書かれた数字が7または17のいずれか一方で割り切れてもう片方では割り切れない確率
(3)2023と互いに素である確率
(1)の答案
「(1)選んだ玉に書かれた数字が7で割り切れる確率」は、2023を7で割るとすぐに求まる。
2023 ÷ 7 = 289
つまり、1~2023の中に7の倍数が289個ある。
よって、求める確率は、
289/2023 = 1/7
(2)の答案
(2)の「7または17のいずれか一方で割り切れてもう片方では割り切れない」とは、次の2種類の数だ。
(i)7で割り切れるが17で割り切れない
(ii)7で割り切れないが17で割り切れる
(i)の「7で割り切れるが17で割りきれない」数の個数を求めるには、7の倍数の個数から17の倍数の個数を除けばいい。
7の倍数は(1)で求めた289個だ。
「7の倍数のうち17の倍数」は「119 (= 7 × 17)の倍数」の個数だ。
1~2023のうち、119の倍数の個数は、
2023 ÷ 119 = 17 より、17 個ある。
よって、(i)の「7で割り切れるが17で割り切れない」のは、
289 – 17 = 272 個
(ii)の「7で割り切れないが17で割り切れる」のは17の倍数から119の倍数を除けばいいから、
2023 ÷ 17 – 17 = 119 – 17 = 102 個
よって、求める確率は、
(272 + 102)/2023 = 374/2023 = 22/119
(3)の答案
「2023と互いに素である確率」を求めるには、まず「1~2023のうち、2023と互いに素(共通の約数が1のみ)」が何個あるか求める。
「2023 = 7 × 17 × 17」だから、2023と互いに素の数は「7でも17でも割り切れない数」だ。
(2)で次の2種類の数の個数を求めた。
(i)7で割り切れるが17で割り切れない …… 272 個
(ii)7で割り切れないが17で割り切れる …… 102 個
合計は、272 + 102 = 374 個だった。
これに、「7でも17でも割り切れる数」、つまり119の倍数の個数「17」を加えると、
374 + 17 = 391 個
これが「1~2023のうち、2023と1以外の共通の約数をもつ」、つまり「2023と互いに素でない」数の個数だから、「互いに素である」数の個数は、総数の2023から391を引けばいい。
よって、求める確率は、
(2023 – 391)/2023 = 1632/2023 = 96/119