図書館の経済書コーナーがオカルト書コーナーに

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図書館の経済書コーナーを見て驚いた。日本国債の破綻本がズラーっと並んでいるのだ。

中身は「債務残高が莫大に→日本国債(財政)は破綻する or ハイパーインフレ」

というのが大半。

・札割れというのは国債がデフォルトすることだ

・日本ではだいたい30年で物価が10倍になっている。だから、現在の1000万円の価値は30年後は100万円以下になる

という、明らかに誤りと思えるものがあったからだ。

札割れとは、

札割れ(ふだわれ)とは、日銀(日本銀行)または各国中央銀行が短期国債・手形等の買い入れなどの資金供給オペを実施した際に、金融機関側から申し込みを受けた金額がオファー金額に達しないことをいう。また、国債の入札において応札額が予定額に届かない場合も札割れと呼ぶ。

買いオペレーション(買いオペ)において札割れが生じるということは、金融機関側がすでに十分な余剰資金を持っていることを占めている。実際に2001年から開始された量的緩和政策によって買いオペに対する札割れが頻繁に生じるようになった。

金融・経済用語辞典

とあるように、2001年から頻繁に札割れしているのに財務省がデフォルトを宣言したという話は聞かない。

30年で物価が10倍になるとと、現在の1000万円の価値は30年後は100万円以下になる、というのは確かに「タンス預金」しておけばそうなる。しかし普通は銀行に預けるはずなので金利がつく。30年間もインフレが続けば金利も高くなるはずだ。1990年前後は10年物国債の金利が8%以上の時もあったし、バブル崩壊直後も大手銀行の定期預金金利は6%くらいあったと記憶している。物価が上がっても普通に銀行預金していればある程度資産は守れるはずだ。

本の著者は経済学者、公認会計士、税理士等の肩書を持つ「お金のプロ」と思われている人たちだ。不安をあおるためにわざとやっているのか、本を売らんがためにわざとやっているのか。

本が売れて印税が入っても、失う信用の方が大きいので、会計的には大きなマイナスになると思うのだが……。

※30年で物価が10倍ということは、年間物価上昇率=10^(1/30)≒7.98%。

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