「こんなはずじゃなかった」セミリタイアの落とし穴 (2016.10.29 YOUMIURI ONLINE 深読みチャネル)
という記事を読んだ。
職場を早期退職して(またはさせられて)セミリタイア生活に入ったものの、「想定外の失敗」をした例が3つ掲載されていた。
この記事は高等遊民さんのブログ「新・高等遊民の備忘録」の記事で知った。
参照早期リタイア失敗事例として紹介されている記事を読んで思うこと
3つのセミリタイア失敗例
セミリタイア失敗例として紹介されていた3例を簡単に紹介する。
失敗例1:地方移住したが仲間外れ
55歳で早期退職制度に応募して退職した男性。
夫婦で田舎の温泉付き住宅に引っ越して、平穏な日々を過ごしていた。
が、ある事件をきっかけに近所の人との仲が悪くなり、仲間外れされる。
失敗例2:失業保険をあてにしすぎ
「40歳でセミリタイアして海外移住」をめざし、歯科医院の受付の仕事を辞めた32歳の女性。
当面の生活費は失業保険でまかなおうと考えていたが、失業中にネットワークビジネスをやっていたことがハローワークにばれる。
彼女の失業認定は取り消され、失業保険で受け取ったお金を返還しなければならなくなった。
失敗例3:早期退職後の月収15万円が稼げない
会社から過去のパワハラを問題視されて大手旅行代理店を早期退職した54歳独身男性。
年金受給まで月収15万円あればセミリタイア生活できるとシミュレーションして再就職するも、仕事が長続きせずに職場を転々とする。
※※
以上、3つの失敗例を挙げたが、失敗例2はセミリタイア失敗というより、単なる法律の無知のようだ。
成功のハードルが高すぎ
記事を読んで思ったのは、セミリタイアが失敗する原因は「成功のハードルが高すぎる」ことだ。
セミリタイアのためのお金を完璧に準備して、完璧な生活を送らなければならない?
退職までにセミリタイア資金を完璧に準備できて、退職後は絶対に失敗しない、絶対にお金に困らない、愉快な仲間達だけに囲まれて、100%バラ色の人生が待っている「人生の楽園」……。
ないない、そんな人生。
セミリタイア生活でも人間関係が壊れることもあるし、お金に困ることもあるし、思い通りに行かないこともある。
本当に失敗だと思ったら、やり直せばいい。ただそれだけなのに。
「セミリタイア=極楽往生」と思っている人が多いのではないか。
完璧主義を追求しすぎ。
それとも、仕事でも完璧主義にこだわって柔軟な思考や行動ができずに会社にいづらくなるような人がセミリタイア生活にあこがれを持ちやすいのか。
もっと成功のハードルを下げて、想定外の失敗も楽しめるような柔軟性があれば「セミリタイアは失敗」なんて考えないんだけど。