『9割の病気は自分で治せる』(岡本裕著,中経出版,2009)を読んだ。
タイトルどおり、「9割の病気はほっとけば治る」という意味だ。
どういうことかといえば、著者である医師が診療業務で「患者の9割は医者が関わらなくても治る」と実感した。
病気の9割はほっとけば治る?
本書によると、病気は3つのカテゴリーに分類できるという。
カテゴリー1 医者がかかわってもかかわらなくても治癒する病気
カテゴリー2 医者がかかわることによってはじめて治癒にいたる病気
言い換えると、医者がいないと治癒に至らない病気
カテゴリー3 医者がかかわってもかかわらなくても治癒に至らない病気
p.29
上記の3つのうち、開業医や市中の病院の医者が遭遇する病気の70~90%はカテゴリー1、つまり「医者がかかわってもかかわらなくても治癒する病気」だという。
ちなみに著者の患者は95%がカテゴリー1、つまり「放置しておけば自然に治る病気」だった。
病院に行かなくても自然に治る病気なのに、通院してしまったがためにムダな医療費(と通院時間、待ち時間)がかかって、国家財政や家計を圧迫している。
それに、検診結果、治療結果に一喜一憂しなければならない。
もったいない。
セミリタイアという最強の健康法
病院に行かずに病気を治すには、「自己治癒力」を高めるべきだという。
医者や薬に依存せずに、病気を自分で治す力をつける。
自己治癒力を高めるには「”嫌”な気持ちを大事にする」ことだという。
つまり「嫌なことはやらない」。
一番良くないのは「我慢できる程度の”嫌”なことを長期間続けてしまう」ことだという。
例えば会社勤めとか……わたしはやってしまったけど(笑)。
衰えを感じる年になってからの我慢、忍耐、根性、がんばり、競争などはすべて身体に悪く作用します。また、義理、約束、責任感、義務なども同じく、自己治癒力を低下させます。
p.173
わたしは、40歳を過ぎて人生後半になって「我慢、忍耐、根性、がんばり、競争」を要求される場にいると「死ぬ」と察知したので、早期退職してセミリタイアするという決断をした。
本書を読んで「”早期退職&セミリタイア”が最強の健康法だな」と実感した。
時間は自由に使えるし、自己治癒力が高まれば、医療費も削減できる。