金融ジェロントロジー(金融老年学)から「出口戦略」を考える(2018.2.2 バリュートラスト)
という記事を読んだ。
記事を読んだ理由は「金融ジェロントロジー(金融老年学)」という学問に興味を持ったからだ。
「金融ジェロントロジー」とは、一言でいえば「資産の寿命を延ばすための研究」だ。
平均寿命が延びる時代、健康寿命とともに「貯蓄の寿命」をいかに延ばすか。
貯蓄の平均取崩額
上記記事によると、一般的なリタイア後(60代)の平均保有資産・平均取崩額が紹介されていた。
金融資産総額の平均は2,444万円、取り崩しの年額は平均71万円(年率3%)、取り崩し可能年数は平均34年などとなっています。
60歳・貯蓄2,444万円でリタイアして、取崩額が年71万円ならば、貯蓄は34年持つ(2,444万 ÷ 71万 ≒ 34.4年)。
60歳からリタイア生活をスタートして平均的に貯蓄を取り崩していけば、単純計算で34年後の94歳まで持つことになる。
年71万円だけで生活するのは難しいから、60~65歳は働くか不労所得かで収入を得て、65歳以降は年金と貯蓄取崩の「合わせ技」で生きていくことになる。
貯蓄額より計画性が大事
では、実際にリタイアした人たちが「年3%」を守って取り崩しているかと言えば、できていないようだ。
サラリーマンを長く続けると「収入があるのが当たり前」の生活に慣れきってしまうので「支出はどんぶり勘定」になりやすい。
「セミリタイア者」のように「貯蓄の取崩生活」が前提の生活だと、支出や取崩にシビアかつ計画的になる。
だから、「老後破産」を防ぎたければ早めにセミリタイアする方がいい?
※※
PS. 投資信託を老後に取り崩す方法については当ブログの記事
老後に分配金を受け取りながら貯蓄を取り崩して使い切る「下山プランニング」
を参照してください。