早期退職するには貯金があるだけでなく、借金がないことが必要だ。
わたしはたまたま30代前半までに借金の怖さ、バカらしさについて本やマンガで学ぶことができた。
なので、大きな借金をすることがなかった。
借金について学ぶのに「教材」としたのが次の2冊だ。
『ゴミ投資家のための人生設計入門[借金編]』
1冊目は、海外投資を楽しむ会(編・著)『ゴミ投資家のための人生設計入門[借金編]』だ。
日本人にとって「持っていて当然」とされていた「マイカー・マイホーム・保険」が、実は金食い虫の不要品だということを学べた(ただし、本書を読んた時にはすでに自動車は購入済だった)。
もし本書を読まずに「今払っている家賃と同じ負担額でマイホームが持てますよ♡」と言われたら、マイホームを買っていたかもしれない。
そうなれば今もまだサラリーマンをやっていて借金返済に追われていたかもしれない。
早期退職してのんきにブログなんか書いてるヒマはないだろう。
「賃貸より持ち家のほうがずっと有利ですよ」
という不動産営業マンの殺し文句は、実は、
「おんなじ投資をするなら、思い切ってドーンとレバレッジをかけたほうが有利ですよ」
ということだったのです。
「住宅ローンでマイホームを買うというのは、借金して不動産投資するのと同じこと」。
これを知らずにマイホーム購入に踏み切る人が後を絶たないというのは非常に怖い。
『ナニワ金融道』
2冊目は青木雄二『ナニワ金融道』だ。
昔から、お金にまつわる人間の悲喜劇を描いた小説や漫画が好きだった。
『ナニワ金融道』は「悲劇」の方をこれでもかというほど見せつけてくれる。
一番好きなエピソードは、小学校の教頭が先物取引に入れ込んで失敗して莫大な借金を抱え、修学旅行の積立金に手をつけてしまったことから転落していく話。
社会的地位があって金持ちでも、少しの借金から傷口が広がり、あっという間に転落する。
借金して投資すると、最悪、純資産がマイナスになるから怖い。
バブルが崩壊して、このままではあかんと、『ナニワ金融道』で警鐘を鳴らそうと思った。でも、変わらないどころか、ますますひどくなってるな。金借りてまで、いい生活しよう、見栄を張ろうというヤツがどんどん増えてるような気がする。
収入を増やすことより、まずは自分の身の丈を知ること。その範囲で金を使ったらいい。自分に自信がないヤツほど、高いものを買いたがる。いちばんカッコええのは、安いものを高く見せられるヤツなんやで。
叱ってちょーだい-青木雄二-(リクナビNEXT)
上記の2冊から学んだのは、
- キャパシティを超えた借金を抱えると人生の選択肢が「苦しむこと」以外なくなる
- 借金のせいで正常な判断ができなくなり、犯罪や家庭崩壊のリスクが高くなる
- 投資をするなら中身をよく理解する
- 借金してまで投資する必要があるのかよくよく考える
- やっぱり、借金するのは気が進まない
- 借金して消費するより貯金の方がいい
これから借金をして何かに投資したり消費しようとしている人は、本当に借金してまで手に入れる必要があるのか、よく考えてほしい。