退職前に、この言葉に出会えたから「早期退職して好きなことをやっていても大丈夫」と思えるようになった。
易は窮まれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば久し。
(易の原理は、行きづまれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば長く続く)
『易経・下』(岩波文庫)p.256
行き詰まれば必ず変化がある
どんなことであっても、行き詰まったら変化が起こり、変化の効果が長続きする。
だから、行き詰まって対策が見つからなければ、今できることだけやって「変化」が起こるのを待てばいい。
悩んでどんどんドツボにはまる必要はない。
「易」といえば「占い」というイメージがあるが、『易経』という本は「人生の幸・不幸カタログ」だ。
人生で起こりうることが網羅
人生で起こりうる幸・不幸が列挙してあってその対策が書いてある。
不幸と思えるようなことが起こったらどのように考えて対応すべきかが書いてある。
つまり、本書を読めば人生においてどんな事態が起こりうるのかをあらかじめ知ることができて、不幸から立ち上がる方法もわかる。
人間はついつい幸福ばかり願うものだが、本書を読めば「人間万事塞翁が馬」ということがわかる。
幸福は不幸につながり、不幸は幸福につながる。
ピンチはチャンスだし、チャンスはピンチ。
西洋にも、
正しいのは間違い、間違いは正しい(Fair is foul, and foul is fair)。
シェークスピア『マクベス』
という言葉がある。
本書は現代語訳がついているので漢文がわからなくても読める。