お金とは何か?
お金との正しい付き合い方は?
お金持ちになれば幸せになれるのか?
こんな疑問を持っていたので、コラムニスト勝谷誠彦のトーク番組「カツヤマサヒコSHOW」(サンテレビ)を録画で観た。
※サンテレビは関西ローカルの阪神ファン向けテレビ局
ゲストは大手銀行を早期退職して禅僧に転身した生田一舟氏。
銀行を辞めて出家しようと思ったきっかけは、家族旅行でハウステンボスに行った時にホテルに置いてあった「仏教聖典」。銀行員としての将来を思い描けないでいたときだったので食い入るように「仏教聖典」を読んだとのこと。
ただ、出家するということは銀行員よりも収入が不安定(場合によっては無収入)になることだから即断はできず、数年後に早期退職者の退職金割増制度を利用して退職して伊豆に禅堂を開く。
著書は『禅とマネー 仏教に学ぶお金との正しい付き合い方』(アスペクト)。
番組のなかで印象に残った点をメモしておく。
番組視聴メモ
- 現在は金利がゼロに近い。これは投資をしても儲からないということ。昔は退職金を銀行に預けておくだけで利息で生活できたが……。
- 最近は、田園調布のような高級住宅街に住んでいる人にアルコール依存症が多いらしい。心が伴わないのにお金持ちになってしまったからか。
- 借金はするな!借金をすると成功する場合もあるが、借りれば借りるほど貧しくなる場合もあることを知るべきだ。
- 日本ほど借金に寛容な国はない。日本中どこに行ってもキャッシング用ATMが置いてあったり、消費者金融のどでかい看板が立っている、下品だ。いつか仏罰が下る。
- お金というのは人と人との関係性でしかない。「自分は貧しい」と思い込むことは非常にもったいない。
- 誠実に日々を生きていると結果は「ご縁」でついてくる。
- 良縁も悪縁もイモヅル式。不幸は不幸を呼ぶ。「ダメだ」という思いは「ダメな結果」を呼ぶ。
- お金はいい修行になる。
感想
「お金持ち」「貧乏」というのは他人と自分の貯蓄額の「差」でしかない。仮に自分が「10億円」貯金を持っていても他人がみな「10億+1円」持っていれば自分は「貧乏」ということになる。
「貧乏=他人よりも貯金(or 収入)が少ない」ということに過ぎない。
ただそれだけのことで、それ以上の意味はない。
「日本人は借金に甘い」というのは同意する。
クレジットカード、カードローンなどで簡単に借金できて「借金することがスマート」という宣伝をしているが、借金のデメリット、苦しさについては誰も教えてくれない(借りる本人も知りたがらない)。
日本政府は1,000兆円以上の国債を発行して借金しているが、いざとなれば「お札を印刷する」「増税する」という裏技を放つことができる。お札を自由に刷れない個人は稼いで返すしかない。
「お金がない」「仕事がうまくいかない」「やることがない」と言ってじたばたしたり焦ったりしてもドツボにはまるだけ。結果は「縁」でついてくる。
「お金と付き合う」という修行は死ぬまで続く。