橘玲『橘玲の中国私論—世界投資見聞録』(ダイヤモンド社 2015) を読んだ。
日本人が中国に対して抱いているであろう大きな疑問について解き明かした、著者の中国旅行記だ。
こんな疑問を持ったことはないだろうか?
- なぜ、「反日」なのか?
- なぜ、無謀な不動産開発をして巨大なゴーストタウン(鬼城)を次々と作るのか?
- 日本人が中国を旅行しても襲われたり罵倒されたりする心配はないのか?
- なぜ中国の政治家に汚職や不正蓄財がはびこっているのか?
- なぜ、旧正月の連休に日本にやってきて家電製品を爆買いするのか?
最近抱いていた大きな疑問、
なぜ、旧正月の連休に日本にやってきて家電製品を爆買いするのか?
について、本書を読んで大いに納得した。
爆買いの理由が直接書いていたわけではなかったが、「中国で起業した日本人が、現地で業務用のパソコンを買おうとしたら大変な目にあった」というエピソードを読んでわかった。
詳細は本書を読んでほしいが、中国では一定の品質が要求される家電製品は買えないのだ。
「中国人が日本で爆買い」というニュースを見た時、
「中国人が日本製の電気炊飯器を欲しがっているのなら、電気炊飯器を日本から中国に運んで現地で売ればいいじゃないか」と思ったが、できないのだ。
法律で禁止されているわけではない。
日本では考えられない理由だ。中国人は他人を信用しなさすぎるのだ。
本書を読んで、日本では絶対にありえないようなことが次々と起こる不思議なチャイナを体験できた。
What is China?
この疑問はこれからも人類永遠の謎かもしれない。