サラリーマン時代には「体育会的」に貯金のノウハウを学んだ。
貯金できるかできないか、それは「根性があるかないかの差だけだ!」と教えられた本が、『はみだし銀行マンの「金持ちになれる人・なれない人」講座』(横田濱夫(著), 講談社+α文庫, 2001)だ。
今(2016年4月)から十数年に出た本だが、本書で紹介されている蓄財のノウハウは今でも十分通用する。
中古本で買っても「十分元が取れる」本だ。
貯金は根性でためろ
貯金をする目的は、まとまったお金を作って投資のための「タネ銭」とすることだ。
なぜなら、サラリーマンの給料だけでは「まとまった金融資産」を築くことはできないからだ。
貯金を元手に投資をして金融資産を作れたら「独立」「早期退職セミリタイア」「早期リタイア」などの「選択肢」が増える。
そのためには、就職したらまず「200万円は根性で貯めろ!」という。
オレは自信を持って言い切れる。
「二〇〇万円を貯めるのに必要なのは根性だけ。商品選びやテクニックなんか関係ない!」
なぜそう言い切れるかというと、長年銀行員として、何千、何万人もの客を見てきたからだ。その中にはいつまで経っても貧乏なままの客もいれば、働き出して数年で一〇〇〇万円貯めた客もいた。
だから両者の違いもよく分かる。貯める商品やテクニックが違うのではなく、貯めようとする根性が違うのだ。
p.171
わたし個人の経験では、1,000万円までなら銘柄選びやテクニックは関係なく、「貯金したいという意思」があるかどうかで決まると思う。
20代で銀行預金オンリーで1,000万円貯めることができたら「貯金しようとする強い意思(根性)がある」とみなしていい。
わたしは20代では1,000万円も貯められなかったけど(笑)。
二〇〇万円がダメな奴は、いつまで経ってもダメ。先へ行くどころか、どんどんくだらないクレジットや、消費者ローンへとはまり込むケースが、圧倒的に多い。
p.173
銀行員経験者の著者の言葉は、説得力がある。
100万円にポートフォリオもクソもない
本書ではポートフォリオを考え始めるのは最低でも500万円貯めてから、としている。
100万円を株と銀行預金に分けてもあまり意味はない。
すべて銀行預金でいいと思う。
蓄財テクニック以上に有効な蓄財法
本書では「お金を貯めるノウハウ」「ダマされない方法」がたくさん紹介されているが、「金回りが良くなるため」の一番重要なことが「あとがき」に書いてある。
貯金や投資のノウハウやテクニックを身につけることよりも有効な方法だ。
ケチケチしてお金を貯めたり、優良銘柄を見つけることよりも、こうすればもっと「金回り」が良くなる。
「あとがき」を読むだけでも本書を買って読んだ「元」は十分取れる。
詳しくは本書で。
本書を読んで、お金が貯まらない理由は「お金にだらしない」か「お金への執著が強すぎる」かどちらかなんだなという感想を持った。
講談社
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目次
第一章 銀行員から見た「金持ちになれる人、なれない人」
第二章 お金を貯めるために絶対ハマってはならない罠
第三章 なにがなんでもお金を貯めるための極意
第四章 どうしてもお金を貯めたい人への横田式指南