菅井敏之『一生お金に困らない人生をつくる―信頼残高の増やし方』(きずな出版 2015) を読んだ。
銀行から融資を受けるときには「信用」が大事だ。
マイホーム購入や規模の大きな起業を実現するためには、自己資金だけでなく銀行からお金を借りる必要がある。
本書では、スムーズに銀行から融資を受けるために必要な「信用」の増やし方を学べる。
銀行員がお金を貸すときに「どこを見ているか」がわかる一冊だ。
貯金の開始はお早めに
「お金が足りなかったら銀行から借りればいい」とはいえ、やはり自己資金も必要だ。
今流行(?)の「早期リタイア」「セミリタイア」する場合も、ある程度の貯金がが必要だ。
本書では「20代、30代はお金がなくてもいい」と書いてあったが、読むときには注意が必要だ。
よく読めば、「貯金は20代、遅くとも30代から始めよ」と言っていることがわかる。
著者はメガバンクの銀行員時代に「月収の3割」を貯金していた。
「20代、30代はチマチマ貯金なんかせずに体験にカネを使え!」
というのは「浪費の言い訳」に過ぎない。
20代、30代でも貯金しながら体験にもカネを使うことは十分可能だ。
もし、若ういうち(20代、30代)に貯金の習慣を身につけなければ、40歳を過ぎてからも貯金はできないと思う。
40歳・年収1200万円の「負け組」
著者が「貯金」に目覚めるきっかけになったのは、高収入なのに貯金がない人が銀行にお金を借りに来たのを見たことだった。
銀行で営業をしていたとき、2人の40歳の課長が融資を申し込んできた。
A課長は大手新聞社勤務で年収1200万円、金融資産はゼロ
B課長は年収500万円、金融資産は2000万円
著者は2人の課長を比較したとき、「A課長のようになりたくない」と思って貯金を始めたそうだ。
結果的に、銀行を早期退職して不動産投資に成功した。
やっぱり、未来の選択肢を増やすためには貯金が最強だ。
きずな出版
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