「会社に縛られずに働く」ことは可能か (2016.9.5 Yahoo!ニュース)
という記事を読んだ。
「会社に縛られる働き方」というのは、「新卒一括採用で就職して、長時間労働やさまざまな理不尽に耐えながら転職せずに定年までつつがなく勤めあげる」働き方だ。
記事では、「会社に縛られない働き方」として2つの対策を提示していた。
対策1:独立・起業なんか考えずに会社で働く(大企業がオススメ)
対策2:1000万円以上の貯金を作って自由になる
それぞれの意見を読んでみる。
会社を辞めてもお金がなければ自由になれない
対策1:独立や起業では自由になれない、会社に入って学ぶべき
脱サラしたフリーランスのほとんどは、以前より少ない収入での生活に耐えなければいけないし、顧客の無茶な注文に汲々としていることも多い。つまり、縛られているものが「会社」から「取引先」に変わるだけなんです。「何ものにも縛られない、自由な働き方がどこかにある」と考えるのは、青い鳥を追うようなもので、幻想でしかないと思います。
対策2:1000万円以上の貯金を作れ
「稼ぐ能力」は景気や業界の変化にも左右されますが、「貯蓄」はそこまで左右されない。リストラへの備えにもなるし、自己投資にも活用できる。どんな時代においても自分を支えてくれる「支柱」になるんです。実際、自信を持って仕事をし、職場でも上司に物怖じせず意見を言っている方は、1000万円以上の貯蓄を持っています。
要するに、会社に縛られて不自由感を感じている人って、会社に縛られているんじゃなくて、お金に縛られているんだな、と記事を読んで感じた。
会社を飛び出して起業したりフリーランスになっても、「お金の縛り」がある限り自由になれない。
わたしの意見は、「会社に縛られたくなければお金に縛られるな」。
お金を使わないサラリーマン生活
わたしが提示したい、というかサラリーマン時代から実践してきた「会社に縛られない働き方」は、
「お金を使わないサラリーマン生活」
だ。
「お金を使わない」というと言いすぎかもしれないが、「人並みの消費をするな」ということだ。
サラリーマンの人に言いたいのは車買ったり、見栄を張って高い家賃の部屋に住むんだったら、貯金したほうがいいよ、と。仕事を辞めやすくなるし、辞めた時にしばらく働かなくてもすむという。
『だめ連の働かないで生きるには?!』(神長恒一,ペペ長谷川著 筑摩書房 2000)
参照:見栄を張るお金があるなら、貯金したほうがいい。仕事を辞めやすくなるから。
日本社会は「人並みの生活」「平均的な生活」に一番コストがかかる構造になっている。
「お金を使わない生活」とは「我慢して節約する」ことではない。
「コマーシャルでやってたから」「他人(みんな)が持っているから」「社会人として常識だから」「男は家を建てて一人前だから」といった理由でホイホイお金を使うな、ということだ。
「人並み」「平均」「みんなと同じ」にこだわらなければ、貯金できる。
家計で言えば、「固定費」をなるべく増やさないことだ。
住宅費(住宅ローン、家賃)、民間の保険料、自動車、、、
といった大きな固定費で家計をパンパンに膨らませてしまえば、会社を辞めたくても転職したくても、身動きが取れなくなる。
大きな固定費を抑えることができれば、「貯蓄」という流動資産を作ることができる。
まとまった流動資産を作れば「会社に縛られる=お金に縛られる」ことはなくなる。
もし、会社が嫌になれば飛び出すこともできる。