読書好きは「年末年始は何を読むか?」についてあれこれ考える。
今年(2017年)は『銀河英雄伝説』を読み直すことにした。
理由は「分量が多いから」。
もちろん「面白いから」なのは言うまでもない。
わたしが持っているのは新書サイズの全10巻だ。
年末年始にゆっくりと読むにはちょうどいい量だ。
本書は少しだが「経済小説」的な面もある。
個人投資家なので、SF小説でも「お金」に関する記述についつい目が行ってしまう(笑)。
宇宙の戦争もカネがかかる
人類が宇宙に進出しても、戦争するには「カネ」がかかる。
以前の記事で「自由惑星同盟」が戦費調達のために発行してフェザーンが引き受けた国債がデフォルトしたことを紹介した。
その後、ラインハルトの銀河帝国がフェザーンも自由惑星同盟も併合した。
よって、自由惑星同盟の国債はチャラになった(と個人的に推測した)。
債権者(フェザーン)と債務者(自由惑星同盟)が消滅して銀河帝国に吸収されたからだ。
生産性が高いのはどの勢力?
もうひとつ、面白い記述を見つけた。
銀河帝国、自由惑星同盟、フェザーンの国力比だ。
三者の国力比は『銀河英雄伝説』第1巻によると、次のようになっている。
銀河帝国:自由惑星同盟:フェザーン = 48:40:12
人口は、
銀河帝国:自由惑星同盟:フェザーン = 250億:130億:25億
となっている。
以上から、人口あたりの国力を計算してみる。
国力比を人口で割って、銀河帝国を1としたときの銀河帝国、自由惑星同盟、フェザーンの「1人あたり国力」を計算すると、
銀河帝国:自由惑星同盟:フェザーン = 1:1.6:2.5
となる。
「1人あたりの国力」で見れば、銀河帝国が一番貧乏、もしくは生産性が低いと思われる。
帝政による身分制度や経済統制でビジネスの自由度が低いためか?
交易国家のフェザーンは人口は他の2勢力と比べて少ないが、「1人あたり国力」は銀河帝国の2.5倍もある。
人口は少ないが一番効率良く稼いでいる。
なんて計算をしながら読んでいる。