「貯金を100万円持っているAとBがいたとする。Aは年利2%で32年運用した。Bは年利5%で16年運用した。運用後の貯金が大きいのはどっち?(運用は複利とする)」
という問題を作ってみた。
中学数学の知識があれば解ける。
電卓なしで解いてみてほしい。
解説
A、Bの運用後の貯金はそれぞれ、
100 万円 × (1 + 0.02)32 = 100 万円 × 1.0232 ……①
100 万円 × (1 + 0.05)16 = 100 万円 × 1.0516 ……②
だ。
上記①②の式を大小比較すればいい。
「100万円」は共通なので、1.0232と1.0516の大小を比較する。
複利の大小比較
1.0232や1.0516を電卓なしで計算するのは無理だ。
が、大小比較はできる。
まず、両者の指数部分を共通化する。
1.0232=(1.022)16
(1.022)16と1.0516を比べる。
「1.022」と「1.05」の大小を比較すると、
1.022 = 1.0404 < 1.05 なので、年5%で16年運用した方が大きい。
検算
100 万円 × (1 + 0.02)32 = 100 万円 × 1.0232 = 1,884,540 円
100 万円 × (1 + 0.05)16 = 100 万円 × 1.0516 = 2,182,874 円
だから、 「5%で16年運用」した方が30万円ほど多くなる。
ちなみに「年2%で何年運用すれば5%で16年運用した結果と同じになるか?」という問題を解くと、求める運用年数をy(年)とすると、
100 万円 × 1.02y = 2,182,874 円
1.02y = 2182874/1000000
log1.02y = log(2182874/1000000)
y・log1.02 = log(2182874/1000000)
y = log(2182874/1000000)/log1.02 = 39.42 年
となる(もちろん対数は電卓で計算した)。