選挙シーズンになると、選挙カーからの「候補者名の連呼」がうるさく感じる。
なぜ日本の選挙はうるさいのか?
先日読んだ本『政界版 悪魔の辞典』(池上 彰(著), 角川新書, 2019)で理由がわかった。
日本の選挙がうるさいのは、戸別訪問を禁止しているから
なるほど……。
候補者が戸別訪問できないから、選挙カーから名前を連呼するしかないのだ。
公職選挙法
選挙で戸別訪問することは公職選挙法で禁じられている。
何人も、選挙に関し、投票を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて戸別訪問をすることができない。
2 いかなる方法をもつてするを問わず、選挙運動のため、戸別に、演説会の開催若しくは演説を行うことについて告知をする行為又は特定の候補者の氏名若しくは政党その他の政治団体の名称を言いあるく行為は、前項に規定する禁止行為に該当するものとみなす。出典公職選挙法 第138条(e-Gov)
上記の条文のとおり、選挙民の家を訪れて投票をお願いしたり候補者名・政党名を言ったりできない。
選挙カーでの選挙運動も禁止
では選挙カーから自由に言いたいことを言えるのかと言えば、「選挙カーによる選挙運動も禁止」らしい。
参照【参院選2019】選挙カーから連呼…やむを得ぬ事情って?(2019.7.17 産経ニュース)
記事によると、選挙カーによる選挙運動は原則禁止で、例外として、
「選挙運動のための連呼行為をすること」「停止した自動車の上において選挙運動のための演説をすること」だけを認める。
らしい。
公職選挙法を守ろうと思ったら、選挙カーから「名前を連呼」することくらいしかできないのだ。
だから、日本の選挙はうるさい。