宝くじの発売日に行列を作る光景がよくニュースに出る。
早く買った方が当たる確率が高い?
一般的にクジを引く場合、先に引くのと後で引くのとどっちが当たる確率が高いか。
結論は「引く順番で当選確率が変わることはない」だ。
クジは後攻が有利?
簡単な具体例で考えてみる。
クジが5本あって、そのうち当たりが2本あるとする。
A, Bの2人が順番にクジを引くとする。
先に引くAが当たる確率は、2/5だ。
もしAがハズレたらクジは残り4本で、当たりは2本だ。
後に引くBが当たる確率は、2/4 = 1/2。
当選確率はAが2/5(=40%)で、Bが1/2(=50%)なので「2/5 < 1/2」だから、
「クジは後で引く方が有利!」……ではない。
クジを引く順番と当選確率
Aが当たりを引く確率は2/5だ。
一方、Bが当たりを引く確率は、ちょっとややこしい。
「Bが当たりを引く確率」 = 「Aが当たりBが当たる確率」 + 「AがハズレてBが当たる確率」
となる。
「Aが当たりBが当たる確率」は、Aが当たる確率「2/5」にBが当たる確率「1/4」を掛けて求める。
「AがハズレてBが当たる確率」は、Aがハズレる確率「3/5」にBが当たる確率「2/4」を掛けて求める。
よって、
「Bが当たりを引く確率」 = 2/5 × 1/4 + 3/5 × 2/4 = 2/20 + 6/20 = 8/20 = 2/5
となり、Aが当たる確率と同じだ。
クジは先に引いても後で引いても当たる確率は同じ。
<参考文献>
pp. 101 – 102 「クジはあとから引いたほうが当たりやすい?」