YouTubeで次のような早稲田大学の入試問題を見つけた。
2100を2016で割った余りを求める。
合同式で解く
わたしは次のように合同式を使って解いてみた。
2016という数字は大きいので、「2016=32×63」より、32と63で割って考えてみる。
2100は32、つまり25で割り切れるのは明らかだから、合同式で表すと、
2100 ≡ 0 (mod 32) ……①
次に、2100を63で割った余りを求める。
26(= 64)を63で割った余りは1だから、
26 ≡ 1 (mod 63)
2100 ≡ (26)16 × 24 ≡ 116 × 16 ≡ 16
よって、
2100 ≡ 16 (mod 63) ………②
上記の①②の2つの式から答えを求める。
2016で割った余り
①②を2016で割った式にそろえる。
①×63と②×32より、
63 × 2100 ≡ 0 (mod 2016) ……③
32 × 2100 ≡ 512 (mod 2016) ……④
④×2より、
64 × 2100 ≡ 1024 (mod 2016) ……⑤
⑤-③より、
2100 ≡ 1024 (mod 2016)
よって、答えは1024となる。
補足
なぜ、「2100 ≡ 16 (mod 63)」の両辺を32倍すると、
32 × 2100 ≡ 512 (mod 2016)
となるのか、補足説明する。
「2100 ≡ 16 (mod 63)」という合同式は、
2100 = 63a + 16 (aは正の整数)
を意味している。
両辺を32倍すると、
32 × 2100 = 32(63a + 16) = 2016a + 512
となり、「32 × 2100を2016で割った余りは512」を意味するから、合同式で表すと、
32 × 2100 ≡ 512 (mod 2016)
となる。