まさに自分が今やっているような「早期リタイア生活」を題材にした小説があったので読んでみた。
群ようこ著『れんげ荘』だ。
もし、早期リタイア生活に興味があれば本書で「疑似体験」できるのでおすすめ。
早期リタイアを真剣に考えていているひとは「必読」だ。
45歳で高給取り正社員を辞める独身女性
主人公のキョウコは45歳独身女性で、都内の広告代理店に実家から通勤していた。
が、会社の仕事と実家の母が嫌になり、早期退職して「れんげ荘」という家賃が月3万円の安いアパートに引っ越す。
サラリーマン時代につくった貯金を月10万円ずつ取り崩しながら80歳まで生きるという計画だ。
主人公は45歳なので80歳までを月10万円で生活しようとすると、必要な金額は(年金受給額を除く)、
(80 – 45) 年 × 12 か月 × 10 万円 = 4,200 万円
実家で親と同居しながら(電●みたいな?)都内の広告代理店勤務だったので、4,200万円くらいは余裕で貯金できるだろう。
主人公は45歳なので、あと数年ほど国民年金保険料を納めて年金の受給資格を得れば、65歳から年金を受給できるはずだ。
もし生活費とは別に300万円ほど余裕資金があれば、60歳まで国民年金を納めて老齢基礎年金を満額受給することもできる。
難しそうならば区役所に行って免除か減免を申し出れば良い。年金未納というのはまずい。
老後も健康と貯金が維持できるかがポイント
今は健康でも、年を取れば病気の確率が高くなるので、国民健康保険にも入っておいたほうが良い。
これら社会保険料も加味すれば、退職時点で貯金が5,000万円程度あれば、月10万円をすべて生活費にあてる生活ができるのではないか。
80歳まで月10万円生活が成り立つには、れんげ荘があと35年もつかどうかだ。
小説では相当古いアパートみたいなので、主人公の寿命が尽きる前に住み替えが必要になるだろう。
そのときに老人でも入居OKの安いアパートが見つかるか。
▼『れんげ荘』の続編