「円安になると輸入物価が上昇し、円の実質的な価値が低下する。だから金融資産の一部を外貨建て資産で運用した方が有利」というのは正しいか?
名目GDP(平成25年7-9月)は479.8兆円。そのうち、輸入は92.1兆円。よって輸入依存度は19.2%。仮に輸入物価が10%値上がりしたとしたら、物価は約1.9%値上がりする可能性がある。
もし、円安かつ輸入依存度が大幅に上がると予想する場合、外貨で運用したほうが有利かもしれない。
輸入額が増えたとしても、GDPの「輸入」以外の数値が大きくなって輸入依存度が大きくならない場合、円資産で運用しても問題ない。
為替レート、輸入物価だけではなく輸入依存度等も考慮して外貨運用するかどうか決めるべきだ。
<参考>
吉本佳生著『金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)』p.254-265「サルFP氏の外貨運用指南」