・年齢が高くなると結婚できる確率は小さくなる
・年収が高いほど結婚できる確率は大きくなる
何となく、こんなふうに誤解していた。
深沢真太郎著『「仕事」に使える数学』によると、これは「確率」と「割合」を混同しているために生じる誤解だという。
確率とは
確率の定義とは、
確率=(その事項の場合の数)/(起こり得るすべての場合の数)
例えば、サイコロを1回振って1が出る確率は1/6。なぜなら、
その事項の場合の数 → (「1」が出る)の1つ
起こり得るすべての場合の数 → (「1」が出る)(「2」が出る)……(「6」が出る)の計6つ
だから。
結婚できる確率を求める
結婚の場合は、
「結婚できる」と「結婚できない」
の2つのケースしかない。
よって、「結婚できる確率」は1/2=50%。
20代の女性も、50代の女性もみんな50%。
なぜ誤解するのか
生涯未婚率は男35%、女27%にも:少子化対策無力 (BLOGOS)という記事によると、
NHKの《少子化白書 晩婚・晩産化進む》は《生涯未婚という人の割合は、平成22年には、▽男性が20.14%、▽女性が10.61%で、いずれも過去最高に達し、「未婚化」とともに一生結婚するつもりはないとする「非婚化」も進んでいると指摘し》……
とあるが、「生涯未婚率=結婚できない確率」と誤解されているケースがあるのかもしれない。記事に書いてあるとおり、「生涯未婚という人の割合」と書いてある。「確率」ではない。
女性の生涯未婚率が10.61%であったとしても、自分自身が10.61%の組に入るのか、入らないのかはわからない。「女性が死ぬまでに結婚できる確率は約90%」というわけでもない。
数学的に、「結婚できる確率は?」と問われたら「50%」と答えるのが正解らしい。皮膚感覚では納得できなくても、数学的には五分五分らしい(数学的思考ができれば、無用な心配をせずに生きていける?)。