投資関係の本やブログを読んでいると、
- 日本人はリスクを取ることを恐れて、金融資産のほとんどは預貯金にしている
- リスクを怖がらずに預貯金を株式投資に回せ
- もっとチャレンジしろ
という主張がある。
本当に日本人はリスクを取らないのだろうか?
日本に住むというリスク
そんなことはない。
東日本大震災や最近の大きな風水害でよくわかるように、日本に住むということで「自然災害で財産、健康、生命を失うリスク」を取っている。
他国に比べて、台風、地震、土砂崩れ等の自然災害で一挙にほとんどの財産を失うリスクが高い。
よって、金融資産を見ると、株や外貨のようなリスク資産の割合より預貯金の割合が多かったり、保険が好きだったりする。
他国に比べて自然災害リスクを多めに取っているから、他のことでリスクを負いたくない、と無意識に感じているのではないか。
いざというときのための預貯金
だから、金融資産についても「いざというときのため」「念のため」という意識が無意識に働いて預貯金の割合が多くなるのだ。
「いざというときのため」の「いざ」というのは、自然災害で全財産を失って無一文で生き残った場合をさす。
本当に被害にあえば、保険金、寄付金、公的補助が期待できるが、実際にもらえるまで時間がかかる。
やはり自前で1~2か月分の生活費程度は貯金で用意しておきたい。