日経平均株価が2万円に届こうとしている現在、株価が「バブル」なのかどうかを検証する。
検証は、山崎元『超簡単 お金の運用術』(朝日新書 2008)で紹介されていた「適正株価計算法」をもとにした。
結論は、まだバブルとはいえない。根拠は次の通り。
「バブル」かどうかを計算するために使用する数値は、
日経平均株価
株価収益率(予想)
長期金利(日本国債10年)
名目GDP成長率
日経平均株価は19,285.63円(2015.3.27終値)、株価収益率(予想)は17.30倍、長期金利(日本国債10年)は0.37、名目GDP成長率(2014暦年、前年比)は+1.6%だった。
長期金利から名目GDP成長率を引いた数値に5%、6%、7%を足した数を求めると、
0.37-1.6+5=3.77%
0.37-1.6+6=4.77%
0.37-1.6+7=5.77%
1株当たり利益を上記の数値(3.77%、4.77%、5.77%)で割り、適正な日経平均株価の「上限」「標準」「下限」をを算出する。
1株当たり利益=日経平均株価/株価収益率(予想)=19285.63/17.30=1114.77630058
1114.77630058/0.0377≒29,569.66
1114.77630058/0.0477≒23,370.57
1114.77630058/0.0577≒19,320.21
よって、「適正な日経平均株価」の上限は29,569.66円、標準は23,370.57円、下限は19.320.21円となった。
最新の日経平均株価(2015.3.27終値)は19,285.63円だから、下限の数値未満だ。
計算上は、まだ「バブル」とはいえない。
企業業績、長期金利、名目GDP成長率が現状のまま日経平均株価が3万円を超えたら、バブルかもしれない。
※くわしい計算方法の説明は本書を参照。