講談社ブルーバックスの数学本『やじうま入試数学 問題に秘められた味わいのツボ』を読んでいたら次のような中学入試の問題があった。
4で割ると1余り、5で割ると2余り、7で割ると2余る整数のうち、500にもっとも近い数を求めなさい。(麻布中学校)
出典本書 p. 99
とりあえず解いてみた。
答案
割る数が4, 5, 7と3つある。
4, 5, 7の最小公倍数140のうち、500に近い数を探す。
140の倍数である420, 560が500に近い。
求める数は420か560に「4で割ると1余り、5で割ると2余り、7で割ると2余る整数」を加えた数だ。
「4で割ると1余り、5で割ると2余り、7で割ると2余る整数」を見つける。
条件を見ると、5, 7で割ると余りは同じ「2」だ。
「5で割ると2余り、7で割ると2余る整数」は、5と7の最小公倍数35に2を足した数である「37」だとわかる。
うれしいことに、37は「4で割ると1余る」整数でもある(37 = 4 × 9 + 1)。
これでほとんど解けた。
求める答え
420に37を加えると、457。
560に37を加えると、597。
457, 597のうち、500に近いのは457。
よって求める答えは457。
「457」は「420 + 37」であり、420は4, 5, 7すべてで割り切れて、37は「4で割ると1余り、5で割ると2余り、7で割ると2余る整数」となるので求める条件に合致する。
※正答例と詳しい解説は本書 p. 101 を参照してほしい。